海外最新トレンドに学ぶ! マーケティングの未来は動画の中にある!?

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日本においても、動画マーケティングは企業のプロモーション活動に欠かせない戦略となってきました。動画の活用はこれまでも行われてきましたが、一昔前の動画は話題性のある「一発芸」的な動画(ウケ狙い、笑いを取る、驚かす、格安で引きつける)などがほとんどでした。

ところが最近では、インバウンドマーケティングやコンテンツマーケティングなど、「一発芸」ではなく、どのように見込み客にアプローチしていくかをじっくりと戦略化した「本格的なマーケティング施策の一環」として注目されてきています。

この記事では、そうした動画活用の最新手法を、まだ日本に紹介されていない英語記事の翻訳とともに解説します。

 

引用元 Tubularinsight video marketing insight

2016 Olympic Games: Vital Lessons in Tent-Pole Video Marketing


 

動画活用に出遅れていたインバウンドマーケターが動画に本格的に取り組み始めている

 

この海外記事の冒頭には、インバウンドマーケターたちが、動画に対してあまり熱心でなかった実情を解説しています。

冒頭に解説したように、日本においても動画活用は、「一発芸」的なものが多かったのですが、本場米国においてもきちんと戦略を立ててマーケティングを行うインバウンドマーケターたちには、動画はそれほど重要視されていなかったのです。

ビデオとコンテンツマーケティング

多くのユーチューバーやメディア企業とは異なり、インバウンドマーケター達は、企業やエージェントに広告を売って、多くの聴衆を獲得しようとはしません。

インバウンドマーケター達のほとんどは、長いリサーチサイクルや、知識をベースにした製品をもつ小ビジネスやB2B企業のために働いています。

彼らは顧客の興味に沿ったコンテンツを作り出すことに力を注ぎ、インバウンドのトラフィックに観衆を自然に惹きつけ、徐々に彼らを購入に導き、顧客化し、満足させるのです。

 

インバウンドマーケティングとは、広告を売って多くの聴衆をひきつけるのではなく、見込み段階の顧客を発掘して、丁寧に育て上げていくことを重要視していました。ところが、記事によると最近その事情も変わってきているようです。

再び、記事を翻訳してみます。

 

多くのインバウンドマーケター達は、デジタルビデオの導入に出遅れているかもしれませんが、マーケティングの未来像は鮮明に把握しています。

「これから先の12か月に、どの配給チャンネルを取り入れたいですか」という質問には、48%がYouTube、39%がFacebookビデオ、33%がInstagram、20%がメッセージアプリ、15%がポッドキャスト、13%がSnapchat、8%がMedium、5%がSlack、5%がVine、5%がその他と答えています。

この調査結果で重要なのは、マーケター達が、コンテンツを今よりも拡散させようと考えていることです。

多くが自分のコンテンツを、すでに新しいチャンネルで試しています。ビデオマーケティングは新しい戦略で、それを習得している者はまだ少数ですが、多くが挑戦をし始めています。

 

このように、インバウンドマーケティングに現場においても、ソーシャルメディアや動画などの拡散に向いたメディアを、これからはコンテンツの配給チャネルにしていくべきだという意見が多いことがわかります。

また、この記事からさらにわかることとして、マーケティング担当者の中でも、地域によって、動画への取り組みに温度差があることです。

 

この調査を今度は世界の地域別に、マーケティング担当者がマーケティングの将来について考えていることに焦点を当てて見てみましょう。

北米のインバウンドマーケターは、わずか35%がYouTube、28%がFacebookビデオを使うだろうと回答しています。

その一方で、ラテンアメリカでは、56%がYouTubeを、50%がFacebookビデオを使うと答え、ビデオコンテンツへの熱心さを示しています。

その他の地域(オーストラリアとニュージーランド、東南アジア、欧州、中東、アフリカ)のインバウンドマーケティング担当者のYouTubeやFacebookビデオ使う確率は、これらの2地域の中間の数値を示しています。

 

つまり、「米国」<「オーストラリアとニュージーランド、東南アジア、欧州、中東、アフリカ」<「南米」の順で動画に熱心だということになります。

米国でもインバウンドマーケティングやコンテンツマーケティングで動画が見直されていますが、その他の地域では米国よりも更にはっきりと、今後マーケティング戦略の中で動画を積極的に取り入れていこうとしていることが分かります。

さらに、企業のマーケティング戦略を決定する立場にある、経営者層、リーダー層でも「動画」はかなり重要視されています。

 

ビデオコンテンツは、ビジネスリーダーに多く受け入れられていることも特記すべきことでしょう。

上級管理職層の56%がYouTube使うと答え、46%がFacebookビデオ、17%がSnapchatを取り入れようと考えています。

 

動画プラットフォーム側でもマーケティングに活用できる機能を続々とリリース

 

こうした「動画重視」の流れを受けて、YouTubeやフェイスブックなどの巨大な動画プロットフォーム側でも、手軽に動画マーケティングを展開できる機能を充実させてきています。

 

そして、YouTube、Facebook側もデジタルビデオマーケティング界のこのトレンドを十分把握しているようです。

 

たとえばYouTubeは、ビデオ編集スタートアップのDirectrを2014年8月に買収しました。

ビジネスアプリ用のDirectrは、iPhoneを使った中小企業向けに作られたものです。

このアプリは、ストーリーボード駆動型の作成プロセスを持ち、若いビデオマーケティングチームでも、iPhoneだけで優れたHDビデオを作り、ウェブサイト、ブログ、YouTube、FacebookやTwitterに共有できるようなアイデアや、ガイダンス、ツールを提供しています。

 

では、このDirectrは実際にどんなマーケティング活動を支援することができるのかみてみましょう。

 

ビジネス用のDirectr は、下記の機能を用意しています。

  • お客様の声
  • 製品発表
  • 使い方説明
  • エグゼクティブ・プロフィールビデオ
  • イベントビデオ
  • ソーシャルメディアのヒント
  • プレスリリース・サプリメント

のためのストーリーボードを備えています。

 

これだけでも、今後のYouTubeを使った動画マーケティングがかなり便利になっていくことが想像できますが、YouTubeの動画マーケティングへの取り組みはこれだけにとどまりません。

 

また、YouTube公式ブログ(https://youtube.googleblog.com/2016/06/introducing-youtube-director-suite-of.html)は2016年6月に、無料で携帯電話からビデオ広告を作れる、YouTubeディレクタースイート(https://www.youtube.com/yt/advertise/make-video-ads.html)の導入を発表しました。

ビジネスのためのYouTubeディレクター(https://itunes.apple.com/us/app/youtube-director-for-business/id1093946237?mt=8)では、ショットごとのガイダンスで、大きなビデオ編集の経験がなくても、インバウンドマーケティング担当者が高品質な動画広告を作れるようになっています。

ビジネス向きにデザインされた100以上のビデオテンプレートの閲覧ができ、20分以内で広告を完成させる(https://www.youtube.com/watch?v=ufI7su3KXng)という触れ込みです。

YouTubeにはまた、YouTube.3の広告掲載に最低 150ドル(約1万5,700円)を支払っている利用者に、無料で広告ビデオの撮影と編集をするプロのフィルムメーカーを派遣するYouTube Directorオンサイトというサービスもあります。

現在YouTube Directorオンサイトは、米国の6都市のみで利用できますが、この先より多くの都市への展開が期待されています。

これは初めてビデオを作る中小企業のマーケティング担当者の多くが直面する現実問題を解決してくれるサービスと言えます。

150ドルでYouTubeに広告を掲載できるのは、とても合理的です。

 

かなり大規模に、YouTubeが動画マーケティングに取り組んでいることがわかります。

では、フェイスブックはどうでしょうか?

 

一方Facebookも、B2B、B2Cの中小企業がビデオ広告を作る助けをしています。

たとえば、2015年10月には、一連の静止画から新タイプの軽い広告ビデオを作り出す、スライドショーが開始されています。スライドショーでは、ビデオのような動きを音無しで送ることで、マーケターのストーリーを世界中の人へ伝えることができます。

そしてこれは、2つの問題を解決してくれます。

まず、スライドショー・ツールは、静止画から簡単に動画広告を作り出せます。

3~7枚の画像をアップロードするだけでいいのです。それらは既存のビデオ、撮影済みの写真、Facebookライブラリからのビデオでもいいのです。

5~15秒の長さでかまいません。つまり、スライドショーは、新たに撮影したり、編集したりする手間を省き、映像制作の時間やリソースの必要も省いてくれます。

次に、15秒間のスライドショーでは、同じ長さのビデオよりもファイルサイズを5倍も縮小することができます。

これは、接続や基本的なデバイスに問題のある新興国などで、ビデオを介して消費者へ到達しようとするインバウンドマーケティング担当者には、とても重要なことです。

2016年8月にFacebookはスライドショー広告のための新機能(https://www.facebook.com/business/news/slideshow-update)を発表しました。

これでテキストや音楽を加えること、アンドロイド・モバイルデバイスからのスライドショーの作成、Facebookのストックイメージ・データベースとページフォト・ライブラリからのアセットの使用が可能になりました。

 

こちらもかなり、動画マーケティングへ向けて本格的に取り組んでいることがわかります。

YouTubeやフェイスブックの動画マーケティングへの取り組みに足りないものは何か?

 

とはいえ、現場のインバウンドマーケターが、こうした取り組みで十分に満足しているとはいえないようです。

確かにこれまで、「一発芸」的なコンテンツを単発で流してバズらせることしかできなかったプラットフォームにマーケティング機能がどんどん付け加えられていくことは大歓迎ですが、それでもまだ、以下の点について、マーケターたちは不満を持っているようです。

例えば、YouTubeの動画マーケティングへの取り組みへの不満はこのようなものです。

 

これらはとても有利なサービスですが、それでもビデオを埋め込んで、ウェブページへリンクを貼ったブログ記事1本だけでは、インバウンド・キャンペーンは成り立たないことを、インバウンドマーケティング担当者はよく承知しています。

上記のYouTubeのビデオの例にも、インバウンドマーケターはそれほど共感はしないでしょう。

なぜなら、上記のビデオの例には、インタラクティブな要素が欠けているからです。

視聴者の行動を促すようなフレーズ、ショッピングカード、自動終了画面など、好感度の駆動、購入意思やセールスといった、広告のゴールを助けるようなものが足りないのです。

 

そして、フェイスブックの動画マーケティングへの取り組みへも、まだ機能的に不満があります。

 

インバウンドマーケティング担当者は、Facebook上の数回のポストだけでは、インバウンドマーケティング・キャンペーンには不十分なことを熟知しています。

それにスライドショーを使っている企業の例(Coca-ColaやUnilever)も、中小企業ではありません。

上記の例のどちらにも、Facebookの広告を見た後のウェブサイトのコンバージョン(勘定、登録、見込み客、キー・ウェブページビュー、カートに入れる、購入など)を追跡できるとは述べられていません。

あなたのサイトのHTMLへのコードをいくつか追加して、広告を見た人が何らかの行動を取った時に、報告を得られるようにする必要があります。

 

これまでまったくといっていいほど、マーケティング機能がなかったことがどんどん改善されていくことは評価できますが、現場で使えるようになるまでには、まだまださらなる改良が必要ということがわかります。

 

日本での動画マーケティングの普及においてもYouTubeやフェイスブックの活用が欠かせない

 

以上、Tubularinsight video marketing insight http://tubularinsights.com/video-marketing-youtube-facebook-video/

の記事を参考に、海外の動画マーケティングの進化を見てきました。これまで、人目を引く「一発芸」的なツールとしての側面が強かった「動画」ですが、急速にマーケティング機能が充実してきていることがわかります。

しかし、現場のマーケターから見ると、その機能にはまだまだ改良の余地がありそうです。

日本でも今後本格的に動画マーケティングが普及する中で、日本のマーケティング事情によって、また米国にはない必要な機能というものが出てくるでしょう。

YouTubeやフェイスブックなどが用意するマーケティング機能だけで満足することなく、日本のマーケターも本当に必要な動画マーケティング機能とは何か、とういことについてきちんと考えていく必要があります。