YouTuberの影響力をコンテンツマーケティングに活かす戦略とは?

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動画を使った広告の定番手法は、これまで製品の使い方を詳しく説明したり、実際に商品やサービスを使った人の喜びの声を編集してストーリにしたりといった使い方が定番でした。

しかし、最近ではチャンネル登録数数百万人というYouTuberの影響力をうまく活用したタイアップ動画なども出始めています。

この記事では、そんなYouTuberを自社のインターネット広告に活かすための戦略を解説します。

YouTuberは決して動画コンテンツ作りの達人ではない

YouTuberという言葉が注目されるようになったのは、2011年にYouTubeが広告、有料チャンネル登録、商品紹介などのさまざまな方法でコンテンツを収益化でき「YouTubeパートナープログラム」という制度をスタートさせたことがきっかけになっています。

「YouTubeパートナープログラム」がスタートした当初は、アプリなどを使って自分の飼っているかわいいペットを紹介したりすることにより、動画の再生回数に応じてお小遣い稼ぎができるといった感じで使われていました。

ところが、最近ではテレビの人気タレントや司会者のような人気YouTuberが登場し、彼らがYouTubeチャネルの中で取り上げた製品やサービスが、その動画をきっかけに大きく売上を伸ばすといった減少が見られるようになりました。

著名な人気YouTuberとしてベスト3に名前のよくあがるのは以下の人たちです。

■ヒカキン

HikakinTVチャンネル335万人、HikakinGamesチャンネル226万人、HIKAKINチャンネル183万人、HikakinBlogチャンネル33万人などの巨大なメディアを持つ、YouTuberの第一人者です。

もともとはビートボックスという、人間の声だけでDJプレイをする芸で世界的に動画が視聴されていましたが、最近では自分自身のメディア性に目覚めて、ゲーム紹介などの様々なジャンルに進出しています。

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https://www.youtube.com/user/HikakinTV

■はじめしゃちょー

はじめしゃちょー(hajime)396万人、はじめしゃちょー2 (hajime) 144万人などの視聴者数を誇り、お笑い芸人のように、体当たりでなんでもやってみるという姿勢の動画が、若年層に熱狂的な支持を得ています。

最近の調査では、長らくナンバーワンだったヒカキンさんを抜いて、人気アンケート調査で1位になったりすることもあるようです。

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https://www.youtube.com/user/0214mex

■セイキン

雰囲気がヒカキンさんにそっくりなので、パクリだ!と誤解されることもあるのですが、ナンバーワンYouTuberのヒカキンさんの血の繋がったお兄さんですので、似ているのは当たり前ですね。

SeikinTVチャンネル185万人、SeikinGamesチャンネル85万人などの人気チャンネルで、弟のヒカキンと同じくゲーム紹介などの多彩なジャンルで動画を発信しています。

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https://www.youtube.com/user/SeikinTV

彼らの動画を見てみるとすぐに気がつくのですが、動画づくりのクオリティがそれほど高いということはありません。

動画プロモーションは、テレビCMとの対比で語られることが多かったためもあり、また、テレビCMとタイアップしたネット動画なども、クオリティ自体は非常に高いものがあります。

しかし、YouTuberの人気動画は各YouTuberの企画・台本・主演で制作費はほとんどかかっておらず、制作時間もそれ程かかっていません。しかし、企業が莫大な予算と時間を使って作る動画広告よりも多数の視聴者を獲得しています。

それでは、YouTuberがこれほどまでに視聴者に受け入れられるその理由とは何なのでしょうか?

YouTuberは、動画の質ではなく自分のメディア力で勝負している

この秘密を考える上で、人気YouTuberと電通とGoogleの企業広告担当者との対談「広告業界人が語る、バズるWeb動画とは」は、非常に面白い視点でこの秘密を解説しています。

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はじめしゃちょー(以下はじめ):タイアップの案件としてお話をいただいた時でも、ちゃんと商品を使って自分の視点で良さを見つけることでしょうか。

あと、僕はすごく文房具が好きなのでシャープペンの案件がきた時などはめちゃくちゃうれしくて。好きなものだとやはりそれが画面を通じて視聴者にも伝播するんですよね。

結果として「私も買いました!」「私もです!」となって…。

この現象を見て、思い出すことはないでしょうか?

そうです。かつてみのもんた氏が「ココアは健康に良いらしい」というだけで、日本中のスーパーの棚からココアが消えたように、はじめしゃちょーが「このシャーペンがいい!」という動画を作ると、そのシャーペンが飛ぶように売れるのです。

はじめしゃちょーが動画で一押ししたぺんてる株式会社の「orenz(オレンズ)」は動画公開の後爆発的に売上を伸ばし、ぺんてるははじめしゃちょーに公式に感謝状を贈っています。

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http://www.pentel.co.jp/news/5148/

こうした現象について、Googleのプロダクト マーケティング マネージャー長谷川氏は対談の中で次のように言っています。

長谷川:企業が商品紹介の動画をYouTuberとタイアップして作る時のポイントの1つは、そのYouTuberが支持を得ている層と自社がリーチしたい顧客の層が合っているかどうかを意識することです。

はじめさんのケースは、学生など自分で文房具を選んで購入している層とマッチしているということ、視聴者にとって身近な製品のレビューなのでおもしろくて役立つ動画であったというのもポイントだったと思います。

YouTuberはクリエーターでなくメディアだ

つまり、動画の質はそれほど高くなくても、顧客層を意識して、自社にぴったりのメディア力の高いYouTuberを起用すれば、多額の動画制作費をかけなくても視聴者に訴求できる動画広告が可能になるのです。

結局YouTuberのメディア力を活かすのはコンテンツマーケティングのシナリオ

以上から分かることは、YouTuberのメディア力を活かす秘訣は、自社で行いたいプロモーションのターゲット選定(ペルソナ)をしっかりとやって、視聴者に対して商品の魅力を訴求するというコンテンツマーケティングの基本そのものだと分かります。

コンテンツマーケティングにおいても、サイト自体をリッチにお金をかけて作り上げる必要はありません。必要なのは下記のようなしっかりした骨太のシナリオです。

①認知段階 インパクトあるキャッチーな広告などで消費者の関心を引く

②情報収集段階 商品の魅力を深く知ってもらう

③比較検討段階 他社に比べて優れている点をアピールする

④コンバージョン段階 実際に買う気持ちにさせる

この中で、動画はこれまで、「続きはWebで」などのテレビCMなどとのタイアップで

①認知段階「インパクトあるキャッチーな広告などで消費者の関心を引く」を実現してきたり、中小企業なども積極的に自社の製品を動画で詳しく説明したりする②情報収集段階「商品の魅力を深く知ってもらう」や③比較検討段階「他社に比べて優れている点をアピールする」などで活用してきたことが多かったといえます。

しかし、メディアとしてのYouTuberの影響力を利用すれば、これまであまり動画の活用が進んでなかった④コンバージョン段階「実際に買う気持ちにさせる」においても、その威力を十分活用できることがYouTuberと企業のコラボ動画などで分かってきました。

【まとめ】

以上、YouTuberの影響力をコンテンツマーケティングで活かす戦略について解説してきました。

大切なのは、動画のクオリティを高めることではなく、コンテンツマーケティングの本質である「しっかりとしたマーケティングストーリーを作って、視聴者の態度変容を起こさせる」という部分である、ということがお分かりいただけたと思います。

そのためには、ただ、お金をかけて動画のクオリティをテレビCM並にすることでもなく、人気のYouTuberに声をかけて出演してもらえば良い、というわけでもありません。

自社のターゲットをよく考えてペルソナを再度見直し、まずきちんと見込み客の態度変容のシナリオを考えた上で、先程の①認知段階②情報収集段階③比較検討段階④コンバージョン段階のどの段階でYouTuberに出演してもらうのかを決定する必要があります。

動画ありきではなくて、「コンテンツマーケティングのしっかりとした設計図ありき」、これが、コンテンツマーケティングとYouTuberとのコラボで一致番大切であるということをぜひご理解の上、積極的に試してみましょう!