【DeNAキュレーションパクリ炎上】犯した罪は贖えず閉鎖の事情を元ライターが徹底解説

dena_logo_bland_color

DeNA50億といわれる巨額の買収資金を投下して手に入れたノウハウがキュレーションプラットフォーム「パレット」です。このDeNAのキュレーションがコピペだらけだということで炎上、ついに閉鎖に追い込まれて話題になりました

問題は他サイトにも飛び火して、修正を余儀なくされています。老舗と思われるNAVERなども記事の見直しを行っています。

今回は、そんなDeNAのキュレーションプラットフォームについて当事者であるライターに思いを語ってもらいました。

Contents

DeNAが喜びそうなタイトル付けてみました

のっけからいかにもな下品なタイトルで申し訳ないのですが、私はDeNAのキュレーションサイトに記事を書いていました。このようなトーンのタイトルは自分でつけていないのですが実際にはこんな感じに改変されて公開されることが多かったと思います。

有力検索エンジンは2つだけ、ターゲットは絞りやすく

ウェブサイトはGoogleとヤフーを通して検索されることは、説明するまでもなく周知の事実です。

両検索エンジンは知名度も抜群なので当然ですが、なぜここまでの地位を築いたのかといえば利用者の求めるものを的確に提供出来ていたからです

その信頼性を逆手にとって、「どうしたら検索エンジンに上位評価されるのかのみ追求したもの」DeNAキュレーションプラットフォームパレットのノウハウになります。

残念ながら優秀なグーグルのエンジニアでさえ、裏をかかれてしまったのです

読者の望む有益な情報ではないものが上位に並ぶことが多くなっていたのも事実です。そしてその多くがコピペでしかないことも、それを見破る術がグーグルやヤフーになかったことも分かってしまったというのが、このDeNAキュレーションパクリ炎上騒動の本質だと言わざるを得ません。

検索エンジン側はよしとしないはず

もっともこのままでは検索エンジンのほうも評価を下げることになりますから、黙ってはいないでしょう。新たな評価方法が構築されて進歩することでしょうから、これもまたウェブの歴史の一コマだったと言われることになるのでしょう。

実際、SEOと称する情報の内容など二の次の手法でパクリやコピペに血道をあげているウェブサイトはまだまだたくさんあります。

こうした手法がまかり通って追随するものが雨後の筍のように現れるのですから、よっぽど売上もあるのだと思います。

しかしその売上げは、盗んだもの、ずるいことをした結果だったと思います。

ウェブの世界にとって決してよいことではないですから、反省の意味をこめて私の知る限りの顛末をお知らせします。

DeNAのコピペサイト、どの程度の犯意があったのか?

実際の現場での問題ですが、私の知る限りではいわゆるパソコンのコピー&ペースト機能を使行為が推奨されていたという事実はありません。

そして引用のルールに基づいて貼りつけることは許されています。こちらは一般的なルールで問題なかったと思います。

逃げ口上なのか対処はするも現実はご存知の通り

それでも現実の記事はコピペ、パクリで溢れていました。それも信頼性のあるサイトからパクるというよりも執筆指定キーワードとされるものを検索して、すぐに出てくるウィキペディアからほぼ丸パクリなどという場合も目にしました。

このようなパクリが発覚した場合には他の記事を含めたギャラの支払いができないとか、検索エンジンからサイト自体が低評価となるため禁止事項とするなどの指導がありました。

さすがにグーグルやヤフーもまるっきりのコピペは、判別していたので対処していたのです

リライトという魔法の言葉を信じて指導

そこで出てくるのが「リライト」というもので要するに50億円の中身はこれに尽きるのです。

「リライト」といったときに何を意味するのかはっきり定義ある訳ではないのですが、元々の語源は、英語からきてます。

英語のリライトとは元々あったものを変えるもしくは改善して書くこと、または書かれたものだとされます。

結論としてDeNAのキュレーションプラットフォームで言われていたリライトとは元々あったものを変えてしまうこと解釈してたようです。

本来のリライトとはデスクがアンカーをかけること

改善するだけの知識のある人がアンカーとして控えていて現場取材をするライターの記事をリライトするという作業がメディアにはあったはずです。このアンカー担当を取材者に対してデスクなんていうこともあります。

DeNAのつまずきの第一歩はグーグルなどの裏をかけるレベルで、形を変えてしまえばそれで良しとしてリライトを捉えてしまった責任感の無さだといえるでしょう。

記事作りを甘く見た代償が今回の事件

情報の多い独自の記事を取材などせずに、ウェブサイトで知見を収集することで代用して作れるとは思えません。取材なしで可能にするならば、すでに知識のある人に依頼することはできるでしょう。

すでに知識があるということはそれまでに研究や経験を積む機会があったということです。

その知見を使おうとするならば、その研究や経験に敬意を払い相応な対価を支払おうとするのが良識ですし、社会的な貢献でもある訳です。

知識に対する対価などまるで意識していないかの行動

敬意を払ってお金を払う態度は人が研究や経験を積むことを支援することでもあります。DeNAが現実にやったことは、クラウドソーシングサイトを利用し、はした金で盗み取ろうとすることに近いといえます。

ゲリラ的な手法で資金に恵まれない野心家が予算を節約してメディアを立ち上げることはあるのでしょうし、事情を説明して協力を仰ぐのならば、いけないとするのもどうかと思われます。

ただ、DeNAもまた依頼を受けているクラウドソーシングの会社も上場企業で常に発信しているのは、社会的な責務を担うというようなことです。

人の権利をないがしろにして、自らの利益のためになんでもやって、とにかく株主さまに還元するのが方針ですとは書いてないのですから嘘はいけないということになりますね。

グーグルが評価する長文や網羅性のみに着目

考えてみればDeNAのパレット事業部となった50億円で買収されたキュレーションメディアのノウハウというのは、独自のものでもなんでもなく、いわゆるSEOの世界でよく言われていることに過ぎません。

長文で網羅性の高いものは価値があると判断されるという常識はウェブ制作者ならばほとんど理解していることです。キュレーションプラットフォームを持つパレット事業部のノウハウというのはこの常識のほうではなく、ここに条件を満たす大量の記事を投下するほうです。

本来はすでに知識のある人を大量に使って物量作戦で、検索上位を独占しようという戦略だったのでしょう。ここに充分な予算を投入すればよかったのですが、人の知識を買えるとして見積もった額のほうはあまりに常識はずれなものでした。

予算投入はあくまでグーグルの裏をかくため

すでにプロとして活動している人ではなく、セミプロのような人をクラウドソーシングで集められると踏んだのでしょうが、世の中はそれほど甘くなかったですね。

セミプロだから素人のような金額で使えると思ったのでしょうが、セミプロは本業でないからこそ運用するにはプロ以上のお金がかかります。

プロは専業としているからこそ効率よく業務をこなせるというメリットがあります。

セミプロに仕事をさせれば余計な手間はかかり、誰が負担をするかは別として費用は高くなるものです。

読み違いの原因はやはりクリエィティブな作業への理解不足ゆえ

本業があるからこそ、そんなものに関わろうと思うセミプロがどんどん出てくる訳がありません。

かくして集まるのはほとんどが素人、原稿に対して責任感を感じる理由も矜持を持つ理由もありません。

スタッフのレベルはお寒い限り

またスタッフサイドも適切なプロがいたのかどうか、甚だ疑わしい状況であったのも確かです。DeNAパレット独自のノウハウでもなんでもなく、より検索されるだろう語句というのは検索エンジンが提供してくれます。

いわゆる検索ボリュームのある語句に対して適切な形で記事を書けば、ボリュームのない語句について書くよりもアクセスが期待できます。

グーグルもヤフーも検索ボリューム機能を無料で利用させている理由は、クライアントにとって良い客となりそうなのは誰かを把握して、効率のよい広告を表示できるようにするためです。

いずれにせよ、DeNAはノウハウや知識を使っていたというよりも物量作戦を取るための資金投入していたに過ぎず、そのために作らなければならない数も膨大なら、記事とするテーマも膨れ上がっていきます。機械的にキーワードは提示できても、おのおの詳細を検討して構成を指示するなどとても無理な状況です。

記事の構成指示がコピペ

とりあえず記事のテーマ候補はジャンルごとに分かれているのですが次第に各ジャンルの構成指示はコピペだらけになり、どれも共通のものになり、多くは、まるで意味のとおらない状態にまで荒れ果ててしまったのが実態です。

こうしてでたらめな発注をする素人(?)の担当者の依頼に、ただいうことを聞くだけの作業員が作るキュレーションメディアという図式が出来上っていたのが実態です。

原稿チェックは質でなく検索エンジン対策に合っているかどうか

原稿チェックの着眼点はグーグルがはじき出す検索ボリュームのあるキーワードと関連ワードを盛り込んでいるかどうか、必要な長さが確保されているかどうかが主なものです。

あくまで自分の印象ですが日本の地理に関してさえ充分な知識を持っていないのに、日本全国の地域の記事を作ろうとしていたように思います。

読者の興味や情報を提供する技術は

そこに面白いもの、興味深いもの、きれいなものなど何か価値があると知っていて記事テーマを設定するのではなく、あくまで検索ボリュームがあるからテーマにするという方法のようでした。

なぜ検索ボリュームがあるか考えることさえDeNAサイドではしてなかった節があります。構成を出す手法がやはり読み手の興味に応える内容を重視するというよりパターン化していたからです。

もしもDeNAが構成で読みやすさを考えたとすると、例えば同じ会社やお店の商品はまとめて紹介したり、同じジャンルのものは一つのセクションで扱って比較が容易になるようしたと思います。

ところが、やはりどこかからコピペしたような構成指定になっているので、そのような事にまで頭が及ばないと思いました。

情報量を勘違い?読者目線よりグーグル対策?

ウェブではグルメサイトと呼ばれる口コミで飲食店を評価するようなサイトが隆盛を極めている訳ですが、グルメサイトはコピペの格好のネタにもなっています。

グルメサイトはコピペのネタとしておいしいもの

いくつかのサイトがさまざまな口コミを掲載していますから、その口コミが勝手な印象に過ぎないにせよ、つぎはぎをして偽装するにはとても便利です。

コピペでないように装いやすく、反面難点としては記事とするには信頼性に乏しいことがありますが、信頼性など知ったことではないのでとても都合がよいのです。

記事内容だけでなく、競合サイトで上位のアイテム(例えばグルメサイトならば飲食店)を漏れなく入れるというのは物量作戦にとっては重要なことは誰でも分かります。

どうせ信頼性も中味もないからいいと思ったのか知りませんが構成指示では、ほとんど記事を書く余地がなくなるくらいに店舗数を入れることを求めてきたりしたものです。

もちろん意図としては店舗の名前を見出しとしてライバルとなるサイトのものをすべて書き出してグーグルが網羅性が高いと評価することを期待したと思われます。

セレクトの基本が他のコンテンツで紹介されていることだというのも情報の有益性からすれば疑問に思わないでもないのですが、いざ読むとコンテンツには意味のないコピペの感想が書いてあるだけではますます読者にとって有益とはいえません。

むしろ読まされるだけ時間の無駄といえるでしょう。DeNAの指示に従っていては有益な情報を書くスペースはないというありさまでした。多くの場合はギャラにもならない情報を読者のために書き足すことになったものです。

お店の情報を書く場合には情報の網羅性を意識すれば欠かせないものがあって例えば住所、電話番号、営業時間などのものです。これらは必須データとして盛り込む指定がありました。

必須データはコピー&ペイストしてもコピペとはされません。事実ですからありのまま書くべきものだからです。こうした手法に流れて行ったのも思ったようにライターが集まらないことに対する苦肉の策だったのかもしれません。

これはライター側からいえば手間ばかりかかりますし、情報としては公式サイトをリンクすれば済むだけの話です。

ただこういった必須情報はあれば便利ですのであるに越したことはないと思いますがDeNAの場合はライターの良識に任せて支払いはしないという姿勢だったように思います。

構成に従って字数の割り振りを計算して示したところ、読者目線での説明が足りなくなることは明白でした。ですが計算結果を示しても取り合ってもらえなかったのですからなんともはやです。

本来、網羅性をあげることは読者にとって有益なはずで、検索エンジンもそこを見ています。

それが良い情報をセレクトしようとか分かり易く有益な情報を紹介しようという情熱とはまるで関係なく、邪悪な意図をもってすれば、ここまでねじ曲がってしまうことも驚きです

これからは、解りませんがとりあえず検索エンジンの裏をかくには有効だったようです。

矛盾だらけの現実には頬かむり

力ある人間を充分確保する予算がないうえに、数だけは求められますから、それはスタッフも投げやりのような仕事になります。

クリエィティブディレクションをやってきた自分は各社のマニュアルを見る時にも出来の良さが気になります。

DeNAと他社とのマニュアルを比較した時に、もっと良く出来たマニュアルはいくらでもあります。

あくまで私の評価ですがDeNAのマニュアルはクオリティをあげるために有効な内容に乏しかったと思います。やはり向いていた方向が違っていたとしかいいようがありません。

発注フォームに記された記事内容の要求はただのコピペ、まるで的外れのそもそも内容に該当しないもの、検索ボリュームのあるキーワードを探す段階で意味を取り違えたものなどが多くなっていました。

コピペで作られた仕様書に対してリライトという名のコピペを専門とする作業員が作ったものを感想で評価して掲載する。いうなればDeNAのサイトとはそんなものだったのではないでしょうか。

いずれにせよ読んだ方の印象が全てかと思います。これらのことは実は以前から指摘してきたのですが、決して対応がなされることはありませんでした。内部で話し合うくらいはしたのかもしれませんが、そこのところの実態は不明です。

掃き溜めの鶴でも的確に評価できるグーグル

ところでおまえもそのコピペの一味だったんだろう? と思われる方が当然いらっしゃるでしょう。

記事を書いていたという意味では一味といわれても仕方ありません。また自分自身今後のために反省しなければならない点があったと考えています。

完全オリジナルな記事もあった理由

それは私がこのような状況の中でこだわってオリジナルな記事を作ったためにDeNAパレットのキュレーションサイトの評価をあげてしまったのではないかという点です。

DeNAのキュレーションサイトというのは口ではコピペ禁止などといいながら、実質は予算を大量に玉石混淆のライターの数を揃えることに向けて、一記事の報酬は抑えてライターが記事の質を上げる方向性を潰していたといえます。

そもそも石ころの方はなにかを書いて表現する能力に欠けているような人だったのだろうと思われます。

そんな人にリライトとして実質のコピペをやらせていたのは結果が示す通りですが、中には玉のほうの人も少数ながらいた訳です。

コピペなど面倒なのが本来のライティング

だいたい丸っきりコピー&テイストならいざ知らず、コピペと分からないように細工しようなどと面倒くさいことを考えるくらいなら、最初から自分で書いた方がよっぽど楽です。

文章が書ける人間はコピペなんかする必要はないのです。ただし少ないギャラでまともなものを、書ける人間というのも極めて珍しいものでしょう。

奇しくもそのひとりが私だった訳ですが、私のギャラは今回のDeNA平均よりも全然高いのですが、それでも割に合わないと考えてました

オリジナルな仕事への評価は一切なし

当然離脱の準備をして活動していましたが一応有名企業ですし、サンプルとしては聞こえがいいためお付き合いしていたのです。

その過程ではあまりにひどい構成案を無視したり、勝手に構成を変えて作成したりDeNAのいうことを聞くよりも質の高い記事、読者の方に喜んでもらえる記事にすることを優先してきました。

当然軋轢もあったのですが、きちんと修正の理由を説明すると納得せざるを得ない内容でしたから、次第におかしな構成案に対して謝罪をされるようにもなり、私に構成を任せればコピペだらけの現状は改善できると提案したりもするようになっていました。

もっともDeNAのキュレーションは数を確保することが生命線なので量産できない自分にお鉢は回ってきませんでした。

ただ、そんなふうに私の主張が通るようになってきたのは、やはり記事がグーグルから次第に評価されるようになったことも大きいと思います。

観察の結果なのですがグーグルはDeNAのようなキュレーションサイトにあしらわれている面もありますが、公開1か月後、3ヵ月後など一定のタイミングで評価の見直しがありオリジナル記事が順位を上げてくる事がよくあります

王道は強し、読者のためのオリジナルな情報こそが真の評価

逆に言えば十分な情報を網羅して独自な視点がうまく盛り込めたと思っても少なくとも1月、下手をすれば3ヵ月程度は反響が思わしくないものがあります。

当初は読むと愚につかないような同じテーマの記事にアクセスが追いつかないことがあるのですが、一定の時期を過ぎれば内容が良い方の記事にアクセスは集まりだします。

内容がしっかりした記事は、息が長く尻上がりにアクセスが伸びていく傾向があります

そうでないとSNSなどで強制的にアクセスを出しても結局アクセスは、尻すぼみになる傾向ことがほとんどです。

末永く収益を生み出す記事に情熱を注ごう

ウェブメディアに関わる全ての人にとって今回のDeNAキュレーションパクリ炎上事件は他山の石とすべきことだと考えます。

DeNAはもともと会社の礎を築いたゲーム事業の頃からクリエィティブな作業に対して軽視するような姿勢があるように思います。

読者にとって無益で意味のない情報でアクセスを稼いで金儲けができればよいなどという姿勢は、己の活躍の舞台であるインターネットを害する行動です。

有益な情報を提供するためには費用がかかることを承知して、知見に助けを借りるためには敬意を払って支払いをすべきです。

いくらが最低限度なのかは実際にクリエィティブな作業をしたことがなければ分からないと思います。

マインドのない制作者が評価されることがないようにするためにはグーグルなど検索エンジンに頑張ってもらうほかありません。

これも現実的に困難な作業ではありますから、実現するまでは関係者一同おかしな発注をしない、おかしな仕事は受けないという良識が必要ということです。

もうひとつの問題は責任転嫁

ウェブサイトではメディアを簡単に立ち上げることができます。簡便さからか著作権や著作者人格権とはなにかということをまるで理解しない運営者がいるようです。

また半端に理解した運営者が不当な対価で買取を申し入れることもあります。一方的にこのような要求をするのは問題があります。

ただ多くのキュレーションプラットフォームで見られる記事は著作権の財産的な意味においては活用に至るレベルでないようです。

とりあえずですが、財産権のほうは措いておくとして、著作人格権のほうはどうでしょうか。

著作人格権とは公表権、氏名表示権、同一性保持権となっています。それぞれを解説したものを引用してみます。

公表権

自分の著作物で、まだ公表されていないものを公表するかしないか、するとすれば、いつ、どのような方法で公表するかを決めることができる権利

氏名表示権

自分の著作物を公表するときに、著作者名を表示するかしないか、するとすれば、実名か変名かを決めることができる権利

同一性保持権

自分の著作物の内容又は題号を自分の意に反して勝手に改変されない権利

引用元:公益社団法人著作権情報センター

http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime2.html

DeNAのキュレーションプラットフォームの記事は署名記事です。署名記事でありながら同一性保持権はありませんでした。

これはDeNAにとって署名はただの責任逃れの手段だったことを意味するのでしょうか?本文よりも小さな字で目立たずに記事の信頼性は担保しないと書いてあったことも批判されています。

キュレーションプラットフォームの無料会員となった利用者が投稿した体を装っていたことも指摘があります。キュレーションサイトのノウハウのつもりなのでしょう。類似サイトでも無料会員登録の際、会員規約に記事の責任は投稿者にあると書かれていることが一般的です。

DenAのキュレーションプラットフォームでは、ほとんどの記事がDeNAの依頼と指示で書かれていたはずです。ギャラを払って公表するかどうかもDeNAが判断していることです。

この状態では責任逃れは不可能です。まさかライターに責任を転嫁できるとは考えていなかったと思います。ですが間違いないのは著作者として尊重する意思はなかったということでしょう。

確かに沢山いたコピペライターのほうにも著作権を主張する権利はありません。ただ数少ないながらオリジナルな仕事に誇りを持っていたライターにとってはどうなのでしょうか。仕事をしたいと思える環境でないことは確かです。

クラウドソーシングサイトにも問題あり

ところでDeNA同様にクラウドソーシングサイトも問題がります。

わずかなギャラで著作権の買取を主張するような素人が安易に発注者になれるような状況を放置しているからです。

2次使用というのは、原稿を著作者がもう一度使うことを止めて貰うというよりも、クライアントがもう一度使う時にしっかり報酬を払うことを想定したものです。

例えば単行本にする時などは印税を支払うということです。わずかな報酬でこの権利を冒すことなど認められませんからクラウドソーシングサイトはこのことを徹底すべきです。

50億円にはもっと良い活用があったはず

ところでDeNAがパレット事業の買収に支払ったといわれる50億円ですが、50億円の予算があったら優秀なライターをやとって本物のキュレーションサイトを作ることだってできたはずです。

オリジナルな記事は作り手を尊重するメディアから生まれる

読者のためになるオリジナルな記事を作るには、人の経験や知見を尊重することが大切です。しっかり手間をかける時間も考慮して対価を設定しなくては実現できません。

読者の期待に応えることが、インターネットの価値を高めることになります。メディアを運営する側もクリエィティブを提供する側もそこが共同の活躍の場のはずです。

クリエイター側もずるいクライアント、しっかりお金を払えないクライアントなどに関わってもよいことはないと知るべきです。選択をしなければならないのは受注側だって同じです。

2017年以降は、単にグーグルの隙をついた低品質なコンテンツを上位表示させることに限界がくると予想されるので、高品質な記事を求めるならライター育成にも力を入れるべきだと思います。