リスティング広告についての基礎的知識7ポイント+便利ツール6選

リスティング広告の基礎

WEBマーケティングを推し進めるにあたって、「リスティング広告」は避けて通れないものだ。
特にまだそのサイトがネットで上位に表示されない状況の場合、かなりの効果が期待できる。
サイトの立ち上げ当初でSEOの効果が発揮されていない時期には、このリスティング広告を検討してみるのもよいだろう。

まず、基本に立ち返り、リスティング広告とは何かという基礎の部分から見直してみよう。

 

1.リスティング広告とは

リスティング広告とは、検索サイトの検索結果ページに表示させる広告のことだ。
検索したキーワードと関連の深いものを表示する仕掛けとなっている。

広告主(サイト運営者ないしはリスティング広告業者)は掲載したい広告内容と掲載したいキーワードを定める。
掲載の希望が殺到するキーワードでは、表示される枠がオークション形式により表示優先度が決まる。
ただ単に表示されるだけでなく、実際にそのテキスト広告がクリックされることにより課金されるシステムを採用している検索サイトがほとんどだ。

 

2.なぜリスティング広告が大切なのか

では、なぜこのリスティング広告が重要視されているのかを考えてみたい。
自分で検索したときに目にするこのリスティング広告を思い出して欲しい。

  • 知りたいことがある
  • 検索キーワードを検索窓に入力し、検索
  • 検索結果と同時に表れるリスティング広告を目にする
  • 検索結果とは別に気になる文言があれば、広告をクリックしてみる

このような流れだと思う。

 

つまり、とあるサイトをふらっと訪問したときにたまたま目にする広告と違い、「自分自身が調べたいことが明確に存在する」場合に出会う広告ということだ。
調べたいことが明確である―商品やサービスを自ら探そうとしている「優良見込み客」であると定義することができる。

 

3.「予算ありき」のリスティング広告

しかも、読み手が実際にクリックするというアクションを起こしたときのみ課金する仕組みであることから、「すぐ捨てられてしまうチラシ」「タイミングよく見聞きしなければならないテレビやラジオのCM」とは異質のものと言える。
これらは、実際に見てもらえるかどうかの保証がないのに、「1枠いくら」で売買されている。
効果が測りにくいのだ。

更に、リスティング広告は、事前に定めた予算を消化すればそこで表示は終了する。
キーワードに対する反応を、予算(≒期間)を定め、クリック率を計測するような使い方もできるということだ。

 

4.「キーワード」×「ランディングページ」の効果計測が容易

定めたキーワードに対して表示されたテキスト広告をクリックしてもらった後は、こちらの作業としてデータ収集が可能となる。

  • どんなキーワードで検索してくれたのか
  • ランディングページに対し「資料請求」「会員登録」などのアクションがあったのか
  • ページに滞在してくれた時間はどのくらいか
  • 本サイトへ移動してくれたか
  • どのページからどのページへと移動したか

など、「こちら側」でのページ設計に対する反応を調べることが容易となる。

 

もちろんこれらのデータは、各種検索サイトからの流入でもサイト側の仕掛けで調べることはできる。
だが、SEO対策に時間をかけていられない、ニュースなどで取り上げられ話題に上った商品だから今のこのチャンスを逃したくないなどの、タイミングの面でタイトなケースで有利といえる。
それこそ、「トライ&エラー」の期間にはこまめに使ってみたい手法が、このリスティング広告なのだ。

 

5.広告文の変更が容易

何事にもトライ&エラーの期間は必要だが、この期間をぐっと短くできるのがリスティング広告のメリットだ。
というのも、バナー広告などと異なり、テキストの変更が随時可能であると同時に、変更後の表示も即座に反映されるからだ。
バナー広告であれば、そのバナー広告自体を変更するにも時間がかかる上に、掲載を依頼している先に変更依頼をかけても、即対応してもらえるとは限らない。

そういった面から見ても、リスティング広告はとても「便利なツール」と位置付けられる。

 

6.実際にリスティング広告を利用するために必要な物

これまで見てきたように、優良見込み客を呼び込める上、こまめな変更にも耐えうる便利なリスティング広告を実際に利用するために必要な物を考えてみたい。
ただ闇雲に売り込みたいモノから連想されるキーワードを準備すればそれで効果が得られるものでもないからだ。
許された予算に対し、より効果の高いものにするには事前の下準備が重要なのだ。

6-1.検索ボリュームは十分かどうか

まず、「Google キーワードプランナー」や「Yahoo! キーワードアドバイスツール」などへの登録を済ませよう。

そして、それらサービスにログインし、自分が想定するキーワードが月間どのくらい検索されているかを調べる。
月間でほとんど検索されないキーワードを設定しても、当然クリック数は望めない。
まず、そこにニーズがあるのかどうかの見極めが大前提として求められる。

6-2.出稿そのものがNGでないかを調べる

仮に検索ボリュームがあっても、広告として表示させてもらえるもの・もらえないものが存在する。
特に射幸心を煽る業界(パチンコ・スロットなど)、健康食品で表現が微妙なもの(●●に効くと言いきれないもの)などは、審査がとても厳しく最初からNGを食らってしまうものもままある。

検索サイトごとにガイドラインが定められているのできちんと確認しよう。
このように「出稿自体が微妙」なサイトは、審査に時間を取られることもあるので、そのリードタイムも見込んでおかなくてはならない。

6-3.タイトルと広告文はマッチしているか

リスティング広告には、「タイトル」と「(短いが)広告文」が同時に表示される。
これらのイメージがちぐはぐだと、クリック率は当然下がってしまう。

また、他にも類似の広告が出てくるはずだから、他との差別化を図る広告文が求められる。
短い中にも、いかに他と異なるのかを打ち出さなくてはならない。
リスティング広告において、タイトルと本文は、本サイトよりもじっくりと考えなくてはならないものかもしれない。

6-4.サイトの質の高さ

ランディングページにしろ、本サイトにしろ、その広告から行きつく先の「質の高さ」を検索サイトは調べている。
これを「品質スコア」と呼び、検索サイトはシビアに精査し、以下の項目に影響を与えることとなる。

  • 広告オークションの参加資格=掲載資格への影響
  • クリック単価=広告の品質が高ければ高いほど、クリック単価は低くなる
  • ページ上部表示の入札単価=品質スコアが高ければ、広告はページ上部に表示される可能性が上がる

 

これらをざっとまとめると、

広告の品質が高いと認められれば、単価は安くなり、掲載順位が高くなるということだ。

6-5.広告文のこまめな見直し

リスティング広告は出稿したら終わり、ではない。
先のメリットでもあげたように、「いつでも修正ができる」ことが強みだ。
これをきちんと利用しない手はない。
出稿した後も、設定したキーワードで自ら検索サイトを利用してみよう。

そして、競合他社がどのようなタイトルや広告文を出稿しているかのチェックをするのだ。
より魅力的なものとなるよう、文言を考え直すのも必要な作業なのだ。
自分の推すサイトの広告文を、同業他社と比較し、俯瞰することが必要な仕事となる。

6-6.「検索クエリ」の活用

出稿した後、見ることのできるようになるのが「キーワードのレポート」だ。
このキーワードのレポートは、出稿するに当たり入札したキーワードにまつわる結果を見ることができる。

だが、更に重要なのは、「検索クエリ」。
これは検索サイトを訪れ、利用したユーザーが実際に検索したキーワードだ。
つまり、この検索クエリこそが、ユーザーの求めているものと言い換えることができるとても大切な「お宝」なのだ。

 

実際に広告表示させるためにチョイスしたキーワードを微調整するために、この検索クエリは役立ってくれる。
ダイレクトにワンフレーズのキーワードで検索する人も、キーワードを複数組み合わせて検索する人もいるだろう。

特にキーワードの複数組み合わせで、「よりヒット」するための合わせ方を、この検索クエリで探ってゆく。
思わぬ組み合わせに驚くことも意外にあることだ。
そこから拾い出したキーワードを、設定してあるキーワードに追加すれば、人の目に触れることも増えるだろう。

 

そして、盲点なのが、「類似した単語」だ。
間違って記憶してしまっている響きの似た言葉、単なるタイプミス、英単語だったらスペルの間違いなどがこれに相当する。
これら、間違われやすいと考えられるキーワードを「除外キーワード」にセットしよう。

また、範囲が広すぎるキーワードがいたずらをすることもある。
例として、日本全国通津浦々にある「飲食店」に関連するキーワードがあるだろう。

  • レストラン
  • カフェ
  • イタリアン
  • 和食

このようなキーワードは「ビッグワード」と呼ばれ、あまりに検索数と検索の目的が広すぎるために費用対効果の面で除外キーワードにするケースが多い。

予算の無駄を省くためにも、間違われやすいキーワードを使用する場合や、検索目的の範囲が広すぎるビッグワードは、この除外キーワードに指定したい。

また、逆を読めば「省略語」「表記ゆれ」をカバーできると良いはずだ。

  • パワハラ→パワーハラスメント
  • DV→ドメスティックバイオレンス
  • 鞭打ち→ムチ打ち・頸椎捻挫(医学用語)

このように、「正式な表現ではない」が、ごく一般化した単語や、綴りが違うだけで同じ意味である語句は、キーワードに含んでおくとよいかもしれない。

6-7.キーワードの変更を行ったら

リスティング広告に出稿する際に設定したキーワードを改めたら、その手で広告本文にもすぐに手を入れよう。
キーワードと広告本文、更にはその広告から繋がるランディングページや本サイトに整合性がないと判断されてしまうと、検索サイト側に与えるイメージが悪くなり、先にも触れた品質スコアに影響が出てしまうケースがある。
もちろん、実際に検索し、広告をクリックしてくれた人にとっても、いいイメージはないだろう。
「欲しい情報がそこにある」と期待して広告をクリックしてくれた人だから、その期待に応えなくてはならない。

入れ替えたキーワードによっては、ランディングページや本サイトの文言をがらっと入れ替える必要も出てくるかもしれない。
確かに手間だが、せっかく訪れてくれる人をがっかりさせてはならないし、なにより効果的なキーワードを設定したのだから予算をより有効に使いたい。
そのため、キーワードの変更を行った時には、広告タイトル・広告本文・ランディングページないしは本サイトの微調整はとても重要な作業と言わざるを得ない。

 

7.リスティング広告は、日々のウォッチングが何より大事

上で触れたように、リスティング広告は短期で効果を狙える、微調整が比較的ラクという面でメリットがあった。
だからこそ、日々のウォッチングと手入れが必要と断言できる。
毎日の仕事の中に「調査・分析・手入れ」というルーティーンを含めることが求められるのだ。

この、コツコツと行わなくてはならない作業に重宝するツールをいくつか紹介しよう。

7-1.Googleキーワードプランナー

https://adwords.google.co.jp/KeywordPlanner

これなくしてリスティング広告ははじまらない。
キーワードのボリュームを調べる、競合性、平均クリック単価などがこのGoogleキーワードプランナーを使用することで調査できる。
必要であれば、これら調査した内容をCSV形式でダウンロードもできるので、顧客や上司に説明するための資料に加工することも可能だ。

7-2.Yahoo! キーワードアドバイスツール

https://login.bizmanager.yahoo.co.jp/login?url=https://promotionalads.business.yahoo.co.jp%2fAdvertiser%2fTools%2fKeywordAdviceTool

当然、このYahoo! キーワードアドバイスツールも必須のツール。
Googleキーワードプランナーと、使い方は基本的に同じだ。
特定のキーワードを入力すると、関連キーワード候補や月間検索数を調査できる。
「検索ボリューム推移」タブを利用すると、それらの語句が調べられている時間帯をも知ることができるので便利だ。
もちろん、こちらも抽出結果をCSV形式でダウンロードすることが可能。

先の「Googleキーワードプランナー」とダブルで使用すると、少し異なる面からキーワードを検討できるかもしれない。

7-3.Google AdWords Editor

http://www.google.co.jp/intl/ja/adwordseditor/

ダウンロードして使用するツール。
AdWordsアカウントをより便利に、素早く管理するために手元に置いておくとよい。
特に複数のキャンペーンを走らせる際など、ちょくちょく手を入れたいときに便利。
PC上のこのツール内でデータを編集し、変更後の原稿などのデータをAdWordsに随時アップすればよいので、かなり重宝する。
入稿から、入札・設定の変更に至るまでこれひとつで行えるので、一度は試してみて欲しい。

7-4.Googleトレンド

http://www.google.com/trends/

特に季節商品や地域性を問われる商品を取り扱う際に重宝するツールだ。

  • 検索ワードの繁忙期と閑散期を知ることができる
  • 検索ワードを去年と今年とでボリューム比較できる
  • 検索元のエリアを特定できる

これらの機能を活用し、長期的な計画立案や、配信地域の限定、配信すべきタイミングの想定が可能となる。

7-5.Google広告プレビューと診断

http://adwords.google.co.jp/d/AdPreview/?__u=1000000000&__c=1000000000

実際に広告を出した時に、どのように表示されるのかを確認する時に必要となるツール。
特に配信エリアを限定した場合、手元にあるPCで確認できない時に便利に使える。

7-6.共起語検索

http://neoinspire.net/cooccur/

キーワードを選定しようとする場合に便利なツール。
キーワード選定の初期段階で簡易的に使いたいものだ。
特定のキーワードが、文中でどのようなキーワードと一緒に使用されているか、その頻度を知ることができる。

例えば
・【キーワード】万年筆=【共起語】インク・ペン先・カートリッジ・限定・カスタム…

のように出てくる。
こちらが打ち出したいキーワードが、どのような組み合わせで既にネット上で使われているかを知る段階では、利用頻度は高いかもしれない。

 

リスティング広告とは―分析と日々の努力で成り立っている

SEO対策で検索サイト上位を狙うには期間が足りない、バナー広告の類ではちょくちょく手を入れることができない、といったケースに優位に働くのが「リスティング広告」だった。
一旦出したら終わり、でないのがリスティング広告の「デメリット」なのかもしれない。

だが、そのデメリットをはるかにしのぐ効果として、日々の微調整でどんどん効果を発揮できるのがこのリスティング広告の良さだ。

  1. リスティング広告とは
    検索結果に表示される広告のこと。
  2. なぜリスティング広告が大切なのか
    検索サイトの検索結果ページに表示させる広告であることから、実際にクリックしてくれた人は「優良見込み客」とみなせる。
  3. 「予算ありき」のリスティング広告
    入札制度こそあるが、先に広告費用を預け、単価×クリック数が予算を満たせばそこで掲載は終了。
    いつまでもずるずると予算を求められることがないため、短期~長期で考えることができる。
  4. 「キーワード」×「ランディングページ」の効果計測が容易
    どのようなキーワードで検索されたのかを知ることができる。
    また、話題性のある商品(ニュースで取り上げられたなど)にこまめに対応できる。
  5. 広告文の変更が容易
    掲載を依頼するバナー広告と異なり、いつでも調整ができる。
    微調整しながら、より効果の高い文言にブラッシュアップできる。
  6. 実際にリスティング広告を利用するために必要な物
    予算に対し、より効果的なものにするためには下準備が必要。
    6-1.検索ボリュームは十分かどうか
    「Google キーワードプランナー」や「Yahoo! キーワードアドバイスツール」で、キーワードの検索ボリュームを調べておく。
    6-2.出稿そのものがNGでないかを調べる
    アピールしたいサービスや商品により、出稿そのものがNGの場合、審査に時間を要する場合がある。
    時間に余裕をもって臨もう。
    6-3.タイトルと広告文はマッチしているか
    「タイトル」と「(短いが)広告文」が同時に表示されるため、イメージが統一されていなければならない。
    類似の広告とダブってしまわないよう、短い文章の中に工夫が求められる。
    6-4.サイトの質の高さ
    いくら広告部分が興味をひいても、クリックした先のランディングページや本サイトが意義ある物でなければ、読者の期待を裏切ってしまう。
    また、検索サイトの定める品質スコアの上下で表示位置や1クリック単価が変化するので、質の高いコンテンツの準備が大事。
    6-5.広告文のこまめな見直し
    同業他社と似たり寄ったりにならないか、日々チェックを。
    より魅力的なものとなるよう、文言を考え直すのも必要な作業。
    6-6.「検索クエリ」の活用
    「検索クエリ」は、実際に検索サイトユーザーが使用したキーワードを見分けるのに重宝。
    この検索クエリを積極的に利用し、効果的なキーワード選定を。
    6-7.キーワードの変更を行ったら
    広告本文や、ランディングページ、本サイトにも手を入れたい。
    品質スコアを下げないためにも、整合性は重要視される。
  7. リスティング広告は、日々のウォッチングが何より大事
    毎日の仕事の中に「調査・分析・手入れ」というルーティーンを含めよう。
    7-1.Googleキーワードプランナー
    キーワードのボリューム、競合性、平均クリック単価をまずは調べたい。
    7-2.Yahoo! キーワードアドバイスツール
    「Googleキーワードプランナー」とダブルで使用すると、複合的にキーワードを知ることができる。
    7-3.Google AdWords Editor
    入稿から、入札・各種設定の変更に至るまでこれひとつで行えるので、利便性が高い。
    7-4.Googleトレンド
    季節商品や地域性を問われる商品を取り扱う際に重宝するツール。
    7-5.Google広告プレビューと診断
    配信エリアを限定した場合、手元にあるPCで表示の確認ができない時に便利。
    7-6.共起語検索
    特定のキーワードが、文中でどのようなキーワードと一緒に使用されているかを探れる。

 

「リスティング広告という言葉は知っていても、何から手を付けてよいかわからない」という方向けに、「基本のキ」をお伝えした。
日々のブラッシュアップによっては、大手業者を出し抜くことも不可能とは言い切れないチャンスがあるのが、このリスティング広告の面白さだ。
確かに日々の最適化の作業は面倒かもしれないが、その結果を数値で毎日確認できるという楽しさもある。

自分の手で、チームの手で、どんどんその効果を上げて行って欲しいと願う。

動画は、こちらです