ロングテールSEOの意味・重要性・手法8つを順にひも解いてみます。

ロングテールSEOの手法について

「ロングテールSEO」という言葉を聞いたことはありますか。耳にしたこと・目にしたことはあるが、今一つ馴染みがない、理解できていないかもしれないという人のために改めておさらいしてみたいと思います。

1.そもそも「ロングテール」とは何かを知る

一般的に「ロングテール理論」と呼ばれるものは、クリス・アンダーソン氏の命名した理論の事。大まかに言えば、売り上げの8割は、取扱商品のうち2割から上がってくることを指します。Amazonを代表とする大手通販サイトを分析した結果、販売数量の少ない商品であっても数多く取り揃える事で、トータルの売上げを大きくするという考え方です。いわゆるところの「パレートの法則」にも類似しています。

ある店舗に出向いた時、今話題の売れ筋商品を目指して行ったのに、細々としたついで買いをする事もあることでしょう。この場合、「買おう!」と目指した商品は「ヘッド」、ついで買いした細々とした関連商品は「テール」と言えるかもしれないです。

実店舗であれば、店舗の面積や在庫を抱えるための倉庫の容積の面から、「極力売れ筋商品を多く取り扱いたい」と思うところです。しかし、先の「売り上げの8割は、取扱商品のうち2割から上がってくる」ことを考えれば、細々とした商品の存在も無視できないのです。

裏を返せば、売り上げの2割は、取扱商品のうち8割が担っていることとなるからです。売り上げの2割―無視できない数値です。

売れ筋商品は一定の期間でどんどん変わっていきます。それに対して、関連商品たる8割の商品はさほど流動的ではないわけです。そういった意味でも、この8割の売れ筋以外の商品は「定番品」として丁寧に取り扱いたいところです。

大手通販サイトでは、実際の店舗を持たない+在庫の一元化により、売れ筋商品だけでなく、これら「テール」にあたる売れ筋商品以外のものも多く紹介できるようになりました。インターネット販売という新たな方法により実現したのが、この新たなビジネスモデルが「ロングテール」です。

これらを転じて、「ロングテールSEO」という言葉が生じました。

2.ビッグワード Vs. スモールワード

ビッグワードVSスモールワード

例えば、何かを検索したいと考えた時「フレンチレストラン」「シャンプー」「育毛剤」「富士山」などは最初に思い浮かぶビッグワードのことです。それに加え「+渋谷」「+使い方」「+効果」「+行き方」などは、ビッグワードに付随するスモールワードに位置づけられます。

ユーザーは、「これはビッグワード、これはスモールワード」と意識はしていないものの、これらの組み合わせで、自分がこれから購入しようとするモノや、行きたい場所をより詳細に知るための絞り込み行動をとっているのです。

ビッグワードで検索した結果に表れるページをいちいちすべて読む人はいません。その理由は、検索結果が膨大すぎるからです。
やはりスモールワードとの組み合わせで「ここは職場や自宅から近い」「このシャンプーなら自分の狙う効果が得られそうだ」と、自分自身にとってのメリットが見いだせそうなサイトをクリックしたくなるのが人の心。このために、スモールワードこそ慎重に、丁寧に取り扱う必要があります。

むしろ

  • 考え得るスモールワードの群れ>ビッグワード

と言い換えてもよいでしょう。

3.ユーザーはより有益な情報を探し、さまよっている

Googleも、今や「Google先生」と愛称で呼ばれるほど一般化し、自分自身の求める情報により近いものを提示してもらえる検索方法として認知されています。自分自身の検索行動を振り返ってみるとわかる通り、Googleのサジェストを無視してでも、自分自身の希望する商品やサービスを探し、キーワードを何度も変えながら自分の思い描くサイトを探し当てるようなことをしていないでしょうか。

これと同じことを、ネットの向こうにいるユーザーも行っているのです。

例えば、住まいを探す場合にも、より自分自身にメリットのあるであろう「+マンション」「+路線名」「+駅名」「+エリア」「+ペット可」「+楽器可」などのワードを組み合わせて検索しているはずです。つまり、「マンション」というビッグワード以外のスモールワードこそ、ユーザーを手繰り寄せるための頼りの綱となるのです。

ネットという海をさまようユーザーを、自社サイトに引き寄せる術こそがスモールワードと言い換えることが出来ます。

サイトによっては、アクセスの約8割はロングテールキーワード(ビッグワードとスモールワードの組み合わせ)から発生していると言います。これらを考えれば、従来の「特定のキーワードで抜きんでる」という方法が通用しなくなっていることもうっすらと理解して頂けたでしょうか。これら、さまようユーザーを引き寄せる手段こそが、ロングテールSEOであると断言しても良いです。

4.サイトの構成について考える

では、具体的にサイトにこれらの要素をどのようにちりばめればよいのか、といった具体論にも話も及ぶ。SEOの観点から、この「ロングテールキーワード」をどのように取り扱うのが一般的なのか、といいますと

  • 「ビッグワード」=トップページ
  • 「ミドルワード(ビッグワードとスモールワードの中間)」=記事カテゴリ
  • 「スモールワード」=記事カテゴリ配下のページ

のような形だと思います。

サイトの構成

これは、検索サイトユーザーが検索窓に入力をするであろう順番、と覚えればよいです。「イタリアン 渋谷 駅から近い」のように、ユーザーは通常(意識せずに)ビッグワードから入力をしています。この動きに沿ったサイトの構成、と理解しておきましょう。

さて、ロングテールSEOにはスモールワードが重要だ、という話をさせて頂きましたが、これは何も「ページを闇雲に増やせ」と言いたいわけではありません。サイト内に気が遠くなるほどのページを作ってしまうと、「どこまで読んだっけ」「自分に本当に必要なページに行きつかないな」と、途中で離脱されてしまうことも充分に考えられるからです。

このため、

  • 複数のスモールワードを組み合わせたページを追加し続ける

ことが重要となってきます。

数が増えたページは、適宜整理をするようにしてください。あまりにサイトの階層が深くなると、Googleは深い部分にあるページの評価を落とすと言われているだけに、事前にページが増えた時の事を考え、しっかりと検討しておく必要があります。読み手側も、せっかくたどり着いたサイト内で再度さまようことはしたくないはずです。すっきりとした作りにしておきましょう。

5.内部リンクとコンテンツの質・量との関連

Googleが重要視しているのは、「コンテンツの質」であることから、サイトの構成の面からも、検索結果に与える側面をサポートしなければなりません。あまりに階層の深い位置にあるページは、Googleは評価しないという見方もあることから、サイトの構成は充分に考えておくべきことは先にも触れました。

コンテンツ(ページ)が増えてしまえば、読み手は「今自分がどこにいるのか」が解りづらくなってしまいます。そのため、「トップページ→カテゴリ」などのパンくずリストや、「関連記事」へのリンクを張っておくのがよいでしょう。これについては、「【保存版】SEO内部対策|集客効果を劇的に高める為の15の施策」でも触れているので、参考にして欲しいです。

さて、コンテンツの質と量についても考えてみましょう。確かにコンテンツ(ページ)が多いに越したことはないですが、その中に同じキーワードを用いた重複した内容のページはないだろうでしょうか。Googleの検索結果上にて同じドメイン内の複数のページがランクインすることは少ないです。ペナルティさえ頂戴しなければそれでよい、という向きもあるだろうが、やはりここはユーザー目線で、異なるスモールワードの組み合わせのコンテンツを用意したいです。読み手と同じ視点に立つように心がけたいポイントとして、類似はしていても、ページ同士の重複を避けることは心がけましょう。

何せ、Googleは文末の変更や、段落の入れ替え、句読点の位置などもきちんと判別し、あまりに似通ったコンテンツは「重複」と理解するとされています。何も考えずに語尾だけを変えた「安直なリライト」は見破られてしまいます。

あなたが全国に複数店舗を持っていてWEBサイトの運営を任されている場合、店舗詳細ページなどは全て100%ユニークなコンテンツとなっているでしょうか?「地域名だけ変えた」という事ならアウトです。全ての店舗で100%オリジナルなコンテンツを用意しましょう。

きちんと計画性を持って、スモールワードの組み合わせのバリエーションと、それが読み手に資するコンテンツを考え抜いておかなければいけません。そのサイトの財産たるコンテンツ(ページ)が仮に1000を超えても、カテゴリ分けを丁寧に行えば、2~3クリックで全てのページを行き来できる作りにすることは可能です。

こうすれば、Googleの評価を下げることなく、更には読み手にも親切なサイトを作れます。

6.ロングテールSEOを意識するなら、そのサイトは「知識の宝庫」でなくてはならない

知識の宝庫

価値あるコンテンツを準備できたのなら、それはそのサイトにとって財産になることは何度も触れてきました。

今回取り扱っているタイトル「ロングテールSEO」の面だけでなく、読み手に何度も訪れてもらえることにもつながり、リードナーチャリングという顧客を育てる点からも有益です。

そのためには、その業界に関する知識の豊富なSEO担当者や、実力あるライターの存在が不可欠となります。専門知識も噛み砕き、解りやすく、直感的に理解できる文章を提供できてこその財産だからです。

まかりまちがっても「(被リンクだけを扱う)SEO業者」に依頼してはいけません。彼らは短期でアクセスアップさせることが主たる業であるために、被リンクなど様々な手法を提案してくれるでしょうが、年単位の手当て、つまり「質の良いコンテンツ」について明るくないことも少なくないです。

どのようなキーワードで自社サイトにたどり着いているのかというユーザー行動は、やはり自社内の担当者が日々の作業の中で掴んでおきたいところです。その日々の動きの把握により、コンテンツの調整が簡便になるからです。意外なキーワードでの来訪や、ニュースで取り上げられたなどのタイミングを発見したときに、即座に動ける体制を作っておくべきと言えるでしょう。可能な限り、「担当者である自分がユーザーの行動を把握し、自分でそれに呼応するコンテンツを用意する」心構えをしたいものです。

そのサイトを生かすも殺すも、サイト管理を任された担当者の腕の見せ所であることは間違いないことです。

7.潜在的なキーワードを探り当てる

単に検索サイトでサジェストされるキーワードを手掛かりに表示されるサイトは、正直なところ、似たり寄ったりではないでしょうか。中には「あれ、この文章さっき見たサイトと同じだ」といったケースも結構あります。

このような、どんぐりの背比べのような類似サイトを出し抜くためには、「潜在的なキーワードの選定」も大事な側面です。先に触れたように、スモールワードの掛け合わせで新たなコンテンツを生み出す努力をすることができれば、コンテンツの広がりはいくらでも見込めることでしょう。敢えて、他のサイトで取り扱っていないスモールワードを取り上げてみるのも一つの手かもしれないですね。

つまり、読者側も意識していない「潜在的なキーワード」を探り当てることも、サイト管理者の仕事の一つという訳です。その、潜在的なキーワード選定のためにも、知識の豊富な担当者や、専門知識を持つライターの存在が不可欠と言えます。検索する商品によっては、「本来の目的以外の使い方」が存在するかもしれないからです。

つまり、対面営業でも使われる手法である「提案営業」を行うのです。相手の想定していない使い方を提示することで、主たる使用方法に+αのメリットを付加することもできるますし、「この会社は良くわかっている」という信頼を勝ち得ることにもつながることでしょう。

そういった観点に立てば、この潜在的なキーワードの選定こそが、ロングテールSEOの使命・醍醐味と言えるでしょう。

8.ロングテールSEOとは「間口を広げること」

ビッグワードでなく、スモールワードの掛け合わせでコンテンツを作成するロングテールSEOは、端的に言えば、「ユーザーに対して間口を広げること」と結論付けることが出来ます。

ビッグワードで検索サイトに上位表示されているサイトは、もう既に存在していることでしょう。それに対抗するかの如く、ニッチなスモールワードごとにいちいちサイトを作成することは非効率である上に、コンテンツをばらばらに小分けすることにもつながり、SEOの観点からもよろしくないです。

トップページにビッグワードを据え、カテゴリの先にある各ページで知識と経験をアピールできるコンテンツをちりばめることで、どのページから入ってきてもメインの商品やサービスに到達できるサイト構成にしておきたいです。そのためには、先にも触れたように、ニッチなスモールワードへの対応も必要不可欠になってきます。

基本は、1ページに1つのメインテーマ。そうすることで、読み手も混乱することなくスムーズに読み進められます。

そして、そのコンテンツに満足し、なおかつ時間的余裕があれば、「関連記事」を読みたくなることでしょう。サイトに対しての滞在時間が延びれば、それだけ自社の取り扱う商品やサービスに親しみを感じてもらえるでしょうし、信頼度も増すというものです。

とにもかくにも、コンテンツを増やす=ロングテールSEOは、先発商品が多ければ多いほど、積極的に取り組まなくてはならない手法であることが解ります。

最後に;ロングテールSEOに取り組まなくてはならない理由

何か新しい商品やサービスを探す際、事前にネットで調査することは、消費者の取る行動として今や当たり前のことになっています。被リンクによる表面上のSEOとは異なり、このロングテールSEOは自社の財産たるコンテンツを蓄積することにもつながるため、今後のサイト運営とは切っても切れないものであることはお分かり頂けたと思います。ロングテールSEOは一度、確立させてしまえば広告費を掛けることなく顧客を継続的に運び込んでくれます。

また、入り口を多く設ける(スモールワードに対応したページを増やす)ことで、どの窓から入ってきてもらうことが可能であることもお伝えしました。ニュースで取り上げられたなど、瞬間的な検索ワードにも対応できるよう、できれば社内に専門知識を有したライターが必要であることも理解頂けたと思います。ニッチなキーワードを推測するのも、サイト管理者の日々の観察があってこそだと思います。

見込み客の求める以上の提案力や知識を提供できてこそ、安心して頼める会社(サイト)となることができます。それ以前に、その信頼できるサイトにたどり着いてもらうことが必要です。例えそれが、担当者の意図しないページからであったにしてもです。これを実践する手法が、このロングテールSEOです。

このロングテールSEOは、サイトの構成とコンテンツの調整の二つが大きなポイントになります。