ネットショップの代表的決済方法7種―その決済方法では約7割が離脱?

ネットショップの決済方法一覧

ネットショップを運営する場合、商品の品ぞろえや価格設定、それらを見込み客に伝えるためのサイト作りで苦心する。
だが、それはその苦心の入り口だ。

商品を実際に「購入したい」と思った顧客が支払う決済方法、つまり出口をバランスよく設定しなければならない。
購買行動の出口である決済方法が、殊の外、顧客に与える影響は大きい。

今これを読んでくれているあなたは、「カード派」だろうか。
それとも「代引き派」「コンビニ支払派」だろうか。
カードは「購入行動のその場で支払いが終わるので気がラク」「カード利用に伴ってポイントがたまるのがいい」などのメリットがある。
一方、カード番号の流出などを恐れ、カードでは決済したくないという考えの人もいる。
「きちんと商品が届き、その商品に破損がないことを確認してから支払いたい」という慎重派もいることだろう。
考え方は個人それぞれだ。

ネットショップの特徴は、商品をその場で確認できないことだ。
その負の面を抑えてでも優位なのが、冷静に性能や価格を比較して購入できるという点。
この差に加え、支払い方が多種多様であることも挙げられる。

今回は、この「ネットショップと決済方法の関係」について考えてみたいと思う。

 

1.決済方法は可能な限り顧客に選択させるだけの幅を持たせたい

先に挙げたように

  • 「すぐに払ってしまいたい」
  • 「カードでポイントを貯めているから」

という理由でカードを選択したい人もいる。

 

一方で、

  • 「カード番号が他に流れて行っては怖い」
  • 「届いた商品を確認してから支払いたい」
  • 「送金手数料を極力少なくしたいからネット銀行が使えればいいのに」

などの複合的な理由から、アンチ・カード派もいる。

最近では、電子マネーや携帯キャリア決済なども認知されてきており、どんどん幅が広がっているのが現状だ。

自分自身がネットショップを利用したときに、希望する支払方法がないばかりにそのサイトを離れたことはないだろうか。
「似たような商品はどこでも買えるから、自分の希望する支払い方を選びたい」というのが、その時の理由だったに違いない。

このような意味から、決済方法は可能な限り幅広く用意しておいた方がよいと言える。

ある調査によると、「希望する支払方法が準備されていなければ、そのサイトでは購入しない」という人は約73%にも上るという。

いくらその購入希望者の望む商品を多く準備していても、実際に「購入しよう」と思わせることができても、出口である決済方法の不備によってほぼ3分の2の人が購入しない結果となっていることになる。

決済方法を複数準備しておかなかったために、みすみすお客様を逃していることとなるのだ。

 

2.決済方法の種類と特徴

2-1.「ネットで完結型」―カード支払い

クレジットカード支払い

商品をカートに入れ、決済画面でカードやその他の方法で「その瞬間」に支払い、ネットで完結することを好む人もいる。

特にカードは(カード情報の漏えいの問題を除けば)、

  • 「24時間いつでも決済できる」
  • 「回収の面でのリスクが少ない」
  • 「回収確認から発送までの時間が短くて済む」

などの面で販売者・購入者双方にメリットがある。

今現在、ネットショップの決済方法として顧客の約半数に選ばれるのが、このカード支払いと言われている。
わざわざネットで商品を購入するということは、「買い物に行く時間がない」ではないだろうか。

そのことからも、「支払方法も時間がかからない方が良い」と考えるのは自然な流れだ。

2-2.「ネットで完結型」―銀行ネット決済

ネット銀行決済

これに次いで時間がかからないとされるのが「銀行ネット決済」。

カートの決済画面から、各金融機関のインターネットバンキング画面に遷移し、手続きを行うものだ。
商品の金額や振込先の口座番号の入力が省けるため、気軽に支払いができるという買い手側のメリットが大きい。

だが、対応する金融機関(ネットバンク)を開設してあるユーザーにしか使えないという側面も持ち合わせている。

2-3.「ネットで完結型」―携帯キャリア決済

携帯キャリア決済

携帯電話を所有している人が、月々支払う料金と併せて支払いを行う方法がこれだ。

大手キャリア3社がこの決済方法を準備しており、これら大手キャリアの携帯を所有していれば、4ケタの暗証番号を入力するだけで支払いが完結する。

近年、格安SIMの台頭で大手キャリアを離れる人も増えていることから、それにつれて携帯電話(スマートフォン)を所有はしているが、この決済方法を利用できない人も増えているといえる。

また、決済額の上限がカード支払いなどに比べ低い事から、高額商品を取り扱うネットショップには向いていないケースがある。

2-4.「ネットで完結型」―電子マネー決済

電子マネー決済

電子マネーはネットショップのみならず便利な支払方法として普及している。

「WebMoney」や「SUICA」、「Edy」が代表格ではないだろうか。
購入者側の事前の手続きが必要ではあるが、自分の支払える額を入金(購入)、その金額内で計画的に買い物ができ、しかもカード決済のように気軽に支払いができる。

カードを持てない若年層でもこれらプリペイドカードはコンビニエンスストアで気軽に購入できるため、「すぐ買いたい、支払ってしまいたい」という考え方の人には歓迎されるだろう。
販売側も回収リスクがほとんどないことから有利ではある。

だが、まだまだ普及率がさほど高くないことは覚えておこう。

2-5.「後払い」―コンビニ支払

コンビ二決済

商品を確認してから支払いたいと言うニーズに応える「王道」は、このコンビニ支払かもしれない。
支払いの窓口の役割を担ってくれるコンビニエンスストアは全国どこにでもあるし、しかも24時間開いている。
いつでもどこでも支払える、というのが購入者側のメリットだ。

販売側も支払額を印刷した用紙を商品と同梱すればよいので、金額の間違いがないことは大きなメリットかもしれない。

また、若い層へ向けた商品であればペーパーレスのコンビニ支払方式もよいかもしれない。
払い込み用紙の印刷・同梱が不要であるので、販売側には更にメリットが見いだせる。

だが、ネットショップの支払い手続き後に通知される「お支払番号」が命綱であるだけに、このような方法に馴染まない世代には敬遠されてしまうかもしれない。

2-6.「後払い」―ペイジー

ペイジー

国内のほとんどの金融機関が加盟している決済サービスであることから、金融機関ATM、ネットバンクでの入金が誰にでも行えることが大きなメリットだ。
支払い番号に取引内容を示すコードや金額などといった情報が全て含まれるため、金額間違いがないのもよいポイントと言える。

だが、この支払番号は桁数が多いことから、ATM操作を苦に感じる世代にはハードルが高いかもしれない。

特にプリンタを持っていない、スマートフォンしか利用していない人にとっては、この桁数の多い番号をメモする作業で数字を転記ミスすることもあり得るので、ペイジーの利用は更にハードルが上がる。

2-7.「後払い」―代金引換

代金引換

宅配業者が商品配達の際に料金を徴収する方法がこれだ。

商品をきちんと確認してから支払いたい人にとっては、支払いのためだけに出かけることが不要であることから歓迎されるものだろう。
商品が間違いなく届き、その場で支払うものであることから、回収できないというリスクも比較的低い方法でもある。

一方で、時に受取拒否をされるケースもある。
「商品を見て何となく気に入らなかったから支払わない」といった少々クセのある人に遭遇してしまったことがこの場合だろう。
そうなると、発送と返送にかかる費用は売り手側に請求されてしまう。

このような不利益を被ってしまうネットショップは手痛い出費に悩まされてしまうのだ。

そのため、サイトと確認メールに「受取拒否時の対応方法(発送・返送・事務手数料の請求)」について明示しておくとよいだろう。

 

3.決済方法の選択においてはターゲットを基準に

これまで見てきたとおり、様々な支払い方とそのメリット・デメリットが存在した。

改めて整理してみると、大きくこのような違いが存在する。

  • ネットで完結型―クレジットカード決済・銀行ネット決済・電子マネー決済は決済限度額に上限なし。携帯キャリア決済については契約者本人の状態により、上限金額は最大で5万円。
  • 後払い―コンビニ決済・払込票を利用しての決済・代金引換は30万円まで。ペイジーは10万円まで。

 

購入者側の希望と併せて、このような「支払い上限額」についても決済方法を検討する材料となる。

高額商品を取り扱うネットショップであれば、クレジットカードや銀行ネット決済、電子マネーなどの上限なししか選択肢がないこともあるだろう。

そもそも高額商品を購入する層は、カードの扱い(使い方)にも慣れているだろうし、何かしらのトラブルにあった時の対処方法を心得ている。
そういった面から言えば、「高額商品=カード決済のトラブル」で悩む人はほとんどいないと考えても良いのではないだろうか。

ある調査では、ネットショップの決済方法の約65%がクレジットカード、約19%がコンビニや郵便局などでの後払いを希望しているという結果が出たという。
約8%ずつが代金引換や前払いだ。

この調査では、最初に取り上げた大変重たい事実も結果に表れていた。
「希望する支払方法が準備されていなければ、そのサイトでは購入しない」という人は約73%にも上るということだ。
同じ商品を扱う他のサイトに、その見込み客は吸収されていってしまう。
たかだか「支払方法ひとつで」とは言ってはいられないのだ。

この数字はネットショップを運営する際に当たり前のこととして捉えられている。
大手通販サイトを見てみてもわかるように、カード払い・代金引換・郵便振替・銀行数行(ネットバンクを含む)という複数の支払方法が可能であることを明記してある。

「希望する支払方法が準備されていなければ、そのサイトでは購入しない」という人は約73%―この事実をしっかり理解して欲しい。

 

4.リソースを割けない企業にお勧めしたい決済代行サービス

確かに支払方法が増えれば、口座のチェック、入出金の管理が面倒になることは目に見えてはいる。

また、カード支払であれば5%~10%程度の手数料、コンビニ収納代行業への月額料金などの費用がかかる(サービスにより異なるが最低でも月額1万円程度~)。
これらを営業費用として計上するか、商品代金に上乗せするのかは各企業の判断とはなるが、一旦の出費としてかかる経費であることは間違いない。
銀行への振込用紙を作成するにも、手書きでは効率が悪いため、顧客管理や帳票処理と連動したシステムを導入する必要があるかもしれない。
システムを個別に検討する時間がない、配送までトータルに考えたいという希望も存在するだろう。

そこで、下記のような決済代行サービスを利用する手もある。

4-1.決済方法に主軸を置いたサービス

決済ステーション

http://kb.smbc-fs.co.jp/service/station/

決済ステーション

 

インターネットペイメントサービス

http://www.ipservice.jp/

インターネットペイメントサービス

 

GMOペイメントゲートウェイ

http://www.gmo-pg.com/

GMO

 

4-2.発送面をもカバーするサービス

ネットショップかんたん開設サービス e-ネコショップ

http://www.nekonet.co.jp/service/tsuhan/nekoshop_index.html

ネットショップかんたん開設サービス e-ネコショップ

 

佐川フィナンシャル ネット決済サービス

https://www.sg-financial.co.jp/service/web-payment.html

佐川フィナンシャル

 

―などがある。

再度言うが、支払方法を数多く準備すればするほど手間・ヒマ・費用がかかるのは明白だが、避けては通れないことだ。
だが、これらの痛みも覚悟しなければ、先に挙げた決済方法の狭さに由来するこの「商機の損失」はそれを更に上回る痛手となる。

このような包括サービスの活用も検討してみたいところだろう。

 

豊富な決済方法を用意しよう

支払は、お客様との(実務面での)最後の接点となる。
この段階を気持ちよく過ごしてもらえないことには、再度サイトへの来訪も望めないこととなる。

是非とも、このネットショッピングの最終段階とも言える決済方法をバランスよく用意して欲しい。

目の前に「ここで買い物をしたいのだけど…」という人がいるのに、決済方法の選択肢のなさでこちらから門前払いするようなことは失礼極まりない、と肝に銘じておこう。