インターネット販売を手掛けるWEB担当者となった時、まずは「いかに自社サイトの存在を知らしめるか」が第一段階目の壁となるでしょう。
もちろん、これまでに「【保存版】SEO内部対策|集客効果を劇的に高める為の15の施策」でも取り扱ってきたように、SEOへの対策で検索結果上位に表示される工夫を自分で行うことは出来ます。
だが、それは「探し出してもらうための努力」であり、どちらかというと長期的な努力が必要となります。
そのプロジェクトが認知期間を数か月といった短期間しか認めていないのであれば、インターネット広告を検討しなければなりません。
こちらから積極的に打って出なければならないからだ。
では、インターネット広告にはどのようなものがあるのでしょうか。
またそれぞれの特徴は何なのか。今から順序立ててお伝えします。
Contents
1.純広告―ブランディングとしての効果が絶大
1-1.純広告への掲載方法
純広告メニューを扱う媒体は多く存在することから一概に言い表すことは出来ませんが、気になる媒体があれば大小構わず片っ端から掲載可否を送ってみることをお勧めします。その理由は、WEBサイト運営者側も収益化出来ることはいい機会であるはずだからです。
予算が許せば大型ポータルサイトも試してみたいところですが、初めは小さな媒体を多く捕まえて効果の良さそうな媒体を見極めましょう。
1-2.純広告の特徴
自社サイトがスタートしたばかりで、ターゲットも幅広い場合、この純広告が第一候補にあがるかもしれないです。
Yahoo!など、利用者の層も広いポータルサイトへの出稿は多くの人の目に留めることが出来る一方、出稿料金が100万円単位であることがネックとも言えます。
その特性から、大手企業が「新車販売スタート」「新商品のキャンペーン」に利用するケースが多いことはお気づきの通りです。
もちろん、サイトやサイズ、表示位置などにより金額は大きく異なるため、一度資料請求をしてみてもよいでしょう。
「とにかく短期間で多くの人に知ってもらいたい」という時には有利に働くのが、このバナー広告です。
また、比較的ターゲットをセグメントしている商品であれば、それらに特化したサイトへの純広告も検討してみましょう。
始めからある程度ターゲットを絞り込んでいる状態を作れますから、先のポータルサイトへの出稿よりも効果が見込めます。
純広告の負の特徴として「入れ替えが自由ではない」ことが挙げられます。
その理由は、サイト管理者側の担当者の動きを待たなければならないからです。
自らで全てをコントロールできないのが、この純広告と言ってよいでしょう。
2.リスティング広告―関心ある人へ即アピール
2-1.代表的なリスティング広告の種類
Googleエンジンの検索結果上の狙ったキーワードでテキスト広告を出稿できる「キーワード連動型広告」。
一方、こちらはYahoo!の検索エンジン上に広告出稿できる広告。
2-2.リスティング広告の特徴
検索サイトを利用し、特定のキーワードで検索したときに、検索結果ページの最上部また右サイドにテキスト広告を見たことがあるでしょうか。
これがリスティング広告と呼ばれるものです。
検索する側が何に興味を示しているのかに連動して表示されるものであるだけに、その検索結果ページに示される広告から自社サイトへ流入してくる読者は、「優良見込み客」と位置付けることができます。
つまり、これまでの他の広告よりも「知られる(認知)」→「ページへの誘導」をショートカットで行うことができるため、インターネット広告の手段として優れているのです。
通常、クリックすることで課金される仕組みです。
1クリック辺りの単価は、キーワードや検索ボリュームなどの各種要素によって決められます。
掲載の手順はデポジット等の形で入金を済ませるかクレジットカードを登録しておけばOKです。あとは、単価×クリック数で請求額が確定される仕組みです。
このリスティング広告は、この「予算ありき」「クリックする人は優良見込み客」であるという面でも効果が見えやすいのが特徴です。
また、自分自身の手で表示させるテキストの文言、キーワードをいつでも変更できるという利便性もあります。
日々、自社サイトへの流入状況をチェックすれば、読み手の反応もある程度推測でき、その反応に合わせた微調整が可能であることが大きなメリットだと思います。
テキストであるだけに、地味な存在ではあるが、こちら側でいつでも手入れできるのはかなり便利なものといえます。
詳細は、「リスティング広告についての基礎的知識7ポイント+便利ツール6選」でも取り扱っているので参考にして下さい。
3.アドネットワーク―複数の媒体に一括配信できるクリック課金型広告
3-1.代表的なアドネットワーク
アフィリエイト広告のA8.netと同じ会社が運営するアドネットワーク。管理画面が見やすいという声をよく聞きます。
老舗のアドネットワーク業者。広告主数も配信可能媒体数も最大級の規模を誇ります。
3-2.アドネットワークの特徴
アドネットワークは業者と契約して配信する事で複数のWEBサイトやブログ、アプリ上に広告を配信できるディスプレイ型広告です。予算次第で露出量を自由に変動させることができるため気軽さが人気です。
掲載料はリスティング広告同様でバナークリエイティブが1クリックされるたびに請求額が変動するしくみです。
尚、最近ではアドネットワーク業者の技術が発達しており媒体属性のセグメントを切って配信したり、時間帯で配信量を調節できるため、費用対効果の調整がしやすいのが特徴です。
4.メール広告―純広告よりも安価、きめ細かな属性を選択し届ける
4-1.代表的なメール広告の料金
中高年・シニア世代中心にアクティブな配信先を持つサービス。最低5万円~、3日~配信可能です。
4-2.メール広告の特徴
オプトインメールの会員情報を保持している広告会社に依頼し、ターゲットとなる属性(性別・世代・居住エリア・関心事など)に合わせて送信するDMにより認知活動を行うことが出来ます。
取り扱う商品特性によっては、「幅広く」よりも「細かな絞り込み」が必要な事もあるでしょう。
そういったケースに検討してみたいのが、このメール広告です。
このメール広告を検討するにあたり、事前に調べておきたいことがあります。
そのメール広告会社がどのようなメールマガジンを発行しているかを知っておきましょう。
ターゲットたる人々が読んでいそうなメールマガジンか、発行頻度はどうか…。
相談すれば、ターゲットとしている属性を持つ人数や、メールマガジンの本文の位置によって異なる価格も教えてくれるでしょうから、事前によくよく検討しておきましょう。
5.アフィリエイト広告―効果が目に見える広告
5-1.代表的なアフィリエイト広告
最近、東証1部上場したばかりのASP。最大級の広告主数・登録媒体数を持つのが特徴です。
A8に比べても媒体の登録審査が厳しく登録媒体に法人媒体が多いのが特徴です。
5-2.アフィリエイト広告の特徴
様々なブログで見るアフィリエイトのバナー広告。
アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)による配信で、それらのブログはこのようなバナーを載せています。
広告のクリックや掲載商品の購入など、事前にASPとの契約で定めたアクションにより成果報酬としてアフィリエイトサイトに広告料を支払う事となります。
ASPは事前に広告掲載希望者を審査しており、顧客たる広告掲載主のイメージを損なうようなのサイト・ブログは少ないと考えてよいです。(※この点はASPによって異なるため掲載を依頼するASPの選定は気をつけて下さい。上場企業が信頼できると思います。)
また、広告掲載のサイトやブログの運営者も言い換えれば「出稿者の味方」です。
なぜなら成果報酬を得るために、出稿者の商品やサービスをそれとなくオススメしてくれることもあります。
このアフィリエイト広告の良さは、「掲載=費用発生」でないところです。
初期費用は必要ではあるが、その後の費用はあくまでも「クリック」「購入」の際発生するので、費用対効果が目に見える広告と言えます。
ただし、注意点とするなら御社の商品が同業他者と比べてCVR(購入率)が悪い、若しくは報酬が安いと紹介者(アフィリエイター)が動かない可能性もあります。
もうひとつは、アフィリエイターの紹介次第で御社の商品イメージが変わってくることも特徴です。アフィリエイト広告で結果を出す為には、アフィリエイターやASPとの協力関係をいかに築いていくのか?で結果は、大きく変わってくるでしょう。
6.動画広告―TVのCMに匹敵するリッチなコンテンツで興味をひく
6-1.代表的な動画広告
Youtube内の動画再生前や検索結果一覧などで動画を掲載できます。CPV(視聴課金型)の広告のためユーザーが動画を視聴しない限りは請求は発生しません。
6-2.動画広告の特徴
Youtubeなどの動画サイトで、動画本編が再生される前に動画広告を見たことがありませんか。
これが動画広告です。
放映時間が固定されているTVのCMとは異なり、「好きな時に動画を見る」という現在のライフスタイルにも合致しているため、より効果を発揮します。
TVのCMほどの費用は準備できないが、商品・サービスの特性によっては「動画で説明したい」というケースに検討材料に上ってくると思います。
そういった場合スキップせずに、最後まで再生された時に課金されるサービスがほとんどであることから、「まずは見てもらいたい・知ってもらいたい」という局面ではかなりの効果が見込めます。
また、準備した動画そのものが面白い・感動させるものであり、それ自体が単体で動画サイトにアップされていればシェア行動も起きることもあるため、動画作成の費用を確保できる場合にはこの動画広告は考えておきたい手法となります。
商品・サービス自体のブランディングが必要な場合も、積極的に検討したいですね。
7.ブログ広告―影響力あるブロガーの存在により伝播
7-1.代表的なブログ広告
▲Ameba メディアガイド(11月11日時点での最新版)
言わずと知れたアメーバブログ。その芸能人ブログとのタイアップにより話題を起こすことも可能です。
7-2.その他ブログ広告の掲載方法
ブロガーに紹介してもらうには様々方法がありますが、ブログのメニュー上などで「広告掲載のお知らせ」で募っている場合もあります。また、先に紹介したASPに登録しているブロガーも多いことからASPに登録してブロガーのみに掲載してもらうといった非公開運用を行うことで可能になります。(ASP担当者に確認してみましょう)
近年ステマの問題もあることから記事広告として扱う場合には思ったことをそのまま評価してもらうような掲載方法が良いでしょう。
7-2.ブログ広告の特徴
著名ブロガーの記事が読者に与える影響は大きいです。
実際に彼らもそれを認識しており、自らブログのコンテンツをマネタイズ(収益化)することに熱心であるから、これらのブロガーの力を借りることで広く商品・サービスを知らしめることが可能となります。
このブログ広告のデメリットとしては、口コミの広まり具合を担当者が制御するのが難しいことだ。
思わぬ反響に、問い合わせや申し込みに対応しきれないことも想定しておきましょう。
しかしおそらくその反響は一瞬の事です。
サーバや人的リソースに「短期決戦」を強いられることも充分織り込んだうえでチャレンジしてほしいです。
8.編集タイアップ広告(ネイティブアド)―読み物としての重みが大事
8-1.代表的な編集タイアップ広告の料金
TVCMでも最近よく目にするニュースキュレーションアプリGunosyの広告メニュー。スマートフォンユーザーに広くアプローチ可能。80万円~。
WEB制作会社LIGが提供するサービス。豊富なPVを誇る自社メディアを運営する企画力とドメイン力を活かした提案をしてもらえます。35万円~。
8-2.編集タイアップ広告の特徴
著名なサイトの1ページを割いてもらい、一見記事のような扱いでPRする手法です。
一見、その著名サイトが記事として扱っているように見えることから、じっくりと読んでもらえることが見込めます。
インタビュー形式であったり、取材されたりという記者・編集者目線での内容になることから、担当者側のしっかりとした事前準備が求められます。
時に「特集ページ」として他社と同じページで扱う企画となるケースもままあるため、自社商品・サービスの「強み・弱み」をしっかりと把握し、訴求ポイントをきちんと理解した資料の準備が必要となります。
サイト側としても、読み物として確立させることが仕事です。
もしも1ページの確保ができず、「特集ページ」で他社と同列に扱われる時は、営業畑のスタッフの確保も大事なこととなります。
読者にとっては「相見積」「複数社と相談している」状態であることから、営業に長けた人員が求められるのです。
また、掲載してもらうサイトの認知度により価格も様々です。
更には、取り扱う商品やサービスに合致したサイトを吟味する必要もあります。
読み物であることからくる影響力の高さを考えると、このような事前準備が可能な場合は、編集タイアップ広告(ネイティブアド)も効果的です。
9.SNS広告―シェア行動を促すコンテンツの準備
9-1.代表的なSNS広告の料金
Facebookページのファンを増やしたり、セグメントを切って狙った層のタイムライン上にバナー広告を配信できます。
9-2.SNS広告の特徴
ご存知の通り、SNSは友人同士がつながる場所です。
そのため、それら人的なつながりの一端をつかめば、類似した好みや世代の共感を得ることは難しくありません。
シェアやいいね!の連鎖が起これば、推し出したい商品やサービスの認知度を一気に高めることも可能です。
これらSNS広告を検討する場合、認知度が高まればSNSの担当者を一人専任する必要が出てくるかもしれません。
そのSNS経由で直接問い合わせやコメントをもらうことも増えてくるでしょうから、それらに対応し、その声を拾い上げる役目としてのスタッフが求められます。
この点に関しては「Facebookのエッジランク―3つのポイントとその共通点」でも扱った通り、読者との接点が多いほどニュースフィードに多く表示されるという面からも大事です。
また、きめ細かな返信により、読者の信頼を得ることもできます。
また、使用感などのコメントが上がってくることもあるから、それらをデータベース化することで商品・サービスの向上に役立つことも覚えておきましょう。
時によっては、本サイトへの問い合わせよりも多いことも考えられるので、丁寧かつ正しい日本語を熟知したスタッフの配置が必須となるでしょう。(誤った言葉を使って逆に炎上を起こしてしまったケースもある為です。)
他のSNSユーザーの目に触れるコメント欄ですから、この点には特に注意が必要と言えます。
9つのインターネット広告が大事な理由
今やPCのみならずスマートフォンやタブレットでもPC同様の閲覧ができるインターネット。
しかも、好きな時に好きなものを見ることができる環境にある現在だからこそ、このようなインターネット広告の重要性はご理解頂けたでしょうか。
インターネットの特性を利用した広告には、大きく分けて上記9つのものがありました。
各種インターネット広告の特徴を理解し、自社の推したい商品・サービスの特性や今置かれている局面により使い分けをしましょう。
この組み合わせを間違うと、認知までの期間が延びてしまう、費用が思ったよりかかってしまったなどのトラブルも起こり得ます。
弊社ではオウンドメディアによるコンテンツマーケティング(コンテンツマーケティングは広告ではない)の導入を支援するサービスを提供していますが、導入初期ではインターネット広告との併用により集客を加速させることも場合によっては必要です。まずは、取り組みやすいものから小さく始めてみてはいかがでしょうか。