スクレイピングというネット上のデータを抽出できる方法があります。例えば、オークションサイトや物件サイトの価格情報を簡単にCSVで抜き出せます。
Webマーケティングをしている人であれば、他社のサイトの情報や動向を知る上でも必須と言えるテクニックです。
しかし、スクレイピングをおこなうためにはサイトに合わせてコードを書く必要があります。毎回サイトごとにコードを組むのは手間がかかり効率的ではありません。
そこでスクレイピングツールの出番です。このツールを使えば、コードを書く必要がなく、簡単にWebサイトから情報を取り出すことができます。今回は、おすすめのスクレイピングツールを6つご紹介します。
目次
1. Scraper
https://chrome.google.com/webstore/detail/scraper/mbigbapnjcgaffohmbkdlecaccepngjd?hl=ja
Scraperは、Web上のデータを簡単に抽出できるスクレイピングツールで、Google Chromeの拡張機能の一つです。Web情報を選択して、クリックするだけなのでコーディングの知識がない人でも簡単に使うことができます。
例えば、テーブルデータが山のようにある場合、範囲をマウスで囲うことでテーブルデータを抽出できます。一つひとつ自分で取り出すのは手間ですが、このツールを使うことによって時間短縮ができます。その他にもツイッターで気になる人のツイートを一気に抜くことも可能です。
Scraperの特徴
Google Chromeを使っている人であれば誰でも簡単にスクレイピングができるようになることがこのツールの特徴です。抽出したデータは、スプレッドシートに一瞬でエクスポートされています。毎日同じサイトからデータを取り出すには不向きですが、目の前のWebサイトから情報を取り出すだけなら無駄なコーディングの手間などが関わらず、簡単にスクレイピングできます。
拡張機能の一つなので、無料で利用できます。
2. Octoparse
Octoparseは、クラウドベースのWebクローラーで、コーディングなしでいつでも簡単にWeb上の欲しいデータを簡単に抽出できるスクレイピングツールです。
Octoparseの特徴
Octoparseの最大の特徴は、ポイントとクリックでデータの抽出範囲を指定できるので視覚的に理解しやすく、直感的に使えることです。Webマーケティングに関わっている人でも、コーディングや難しい操作には不慣れな人も多いと思いますが、Octoparseならマウスクリックで簡単にデータを抽出できます。
利用対象は、Eコマース、不動産、病院、ファイナンシャルレポート、ソーシャルメディア、検索結果など様々。抽出したデータは、エクセル、データベース、BIプラットフォーム、クラウド、CSVなどに保存することができます。
英語表記でわかりづらい点もありますが、これだけの機能を無料で使える点は嬉しいですね。
無料版と有料版がありますが、無料版でも十分な機能が実装されています。
3. Scraper Wiki
Scraper Wikiは、ソフトウェアのダウンロードが不要のWebスクレイピングツールです。海外の政府、企業などに導入されており、信頼性も高いサービスです。すべてのオープンソースライブラリーからデータを取り出すこともできます。
Scraper Wikiの特徴
Scraper Wikiは上級者向けのサービスです。ソフトウェアのインストールの必要性がないため、スクリプトをブラウザ上で編集して、最適なコードに書き換えることができます。コードを書くスキルがある人は、最適なスクリプトに編集することができますが、スキルがない場合は扱いが難しそうです。
抽出したデータは、エクセル、パワーポイント、テーブルなど抽出できます。また、海外在住の人向けのサービスですが、3人の社員までスクリプトを書くトレーニングを受けることができます。コーディングの知識がない人も1週間のトレーニングを通して、スクリプトの編集を自分でできるようになります。
導入費用はお問い合わせください。
4. WebSundew
WebSundewは、Eコマース、不動産、ITなど様々なWebサイトから情を引き出すことができるWebスクレイピングツールです。Eclipseをベースに構築されていることが特徴です。画面上で直感的に操作ができます。15日間無料でトライアルすることができますが、それ以降はソフトを購入する必要があります。
特徴
WebSundewの特徴は、ソフトウェアをダウンロードすれば、特別な知識がなくても簡単に使えるということです。Webマーケッターは、スクレイピングをして様々な情報を取得、分析していると思いますが、多くのマーケッターが躓くのがコーディングや操作性の部分です。WebSundewは直感的に操作ができるので、コーディングを覚えずに情報収集を簡単にすることができます。
また、ソフトウェアの使い方の説明だけではなく、代行でデータ抽出もしてくれます。
無料プランと有料プランがあります。
5. WP Web Scraper
https://ja.wordpress.org/plugins/wp-web-scrapper/
WP Web Scraperは、ワードプレスのプラグインとして無料で配布されています。このプラグインをダウンロードするだけで、どんなデータでも自分のサイトの投稿、ページに表示することができます。
利用方法としては、リアルタイムの情報を常に取得し続けたい時に適しています。例えばサッカーや野球の試合の結果をブログの投稿に反映したい時には、このプラグインが役に立ちます。
WP Web Scraperの特徴
コーディングの設定をするのに、CSSやPHPの知識が少し必要です。全く知識のない人には厳しいと思いますが、少し触ったことがある人なら問題なく設定できるはずです。
ただ、コーディング以外の問題点として、他のサイトから情報やコンテンツを引っ張ってくる場合は、著作権の問題に気をつけるひつようがあります。パブリックドメインであること、もしくはサイトの運営者からデータを抽出する許可を得ている前提で利用してください。
それさえ守れていれば、Wordpressを使っている人には使いやすいWebスクレイピングツールと言えます。
6. Import.io
import.ioは、Webスクレイピングツールの中でもよく使われているツールの一つです。コーディングの知識が必要なく、URLをタイプするだけでデータの抽出ができます。「なかなかいいスクレイピングツールが見つからない」という人は一度試してみるといいでしょう。
Import.ioの特徴
誰でも簡単にデータの抽出ができることが特徴の一つですが、それ以外にも様々な特徴があります。例えば、クラドベースのサービスであるため、ソフトウェアなどのダウンロードやインストールは一切必要ありません。ブラウザ上で簡単に操作ができます。また、スクレイピングするスケジュールのカスタムが可能です。1時間ごと、1日ごと、1週間ごとなど一度設定すれば自動でデータ抽出をおこなってくれるところもとても便利です。
競合やEコマースの値段の変動などを毎日追い続けている人にとっては、心強いサービスと言えるでしょう。また、同時に最大1,000のULRから情報を抽出することができるので必要な情報が多い人ほど、メリットを感じるはずです。最低利用金額は、$299から。
まとめ
スクレイピングツールと言っても、コーディングの知識が必要なものから、誰でも簡単にデータ抽出ができるツールまで様々です。ツールによっては、一度設定すれば毎日自動でデータの抽出をしてくれるものもあります。
しかしどれも、自分でゼロからコーディングをする必要がないことは確かです。今まで時間がかかっていたスクレイピングツールのコーディングも、完成されたツールを使うことで大幅な時間短縮ができるようになりました。
Webマーケティングに関わっている人は、すでにWebスクレイピングツールを使っている人も多いとは思いますが、それぞれの特徴を理解して最適なツールを利用してみてください。